<自
然界での産出> 他の元素と化合していない単体(自然銀)がメキシコ,ボリビア,ペルー,カナダ,ノルウェー,ドイツ,チェコ,モロッコなどの大規模な銀鉱床で多産する。 また,硫黄・アンチモン・セレンなどと化合した輝銀鉱(Ag2S), 輝安銀鉱((Ag,Cu)16Sb2S11),濃紅銀鉱(Ag3SbS3), ナウマン鉱(Ag2Se)などとしても多く産する。これらの銀の鉱物は顕微鏡的な大きさのことが多く,白い石英中に銀黒と呼ばれる黒っぽい微粒集合体をなすことも多い(下右写真)。この銀黒の鉱石中には金も一緒に含まれることが多く,金銀鉱石として採掘される。通常の金銀鉱石にはトン当たり,金が数〜20g,銀が約200〜300g程度含まれている。 ほかには,銅・亜鉛・鉛鉱石中に微 量成分としてトン当たり数10グラム程度含まれているものが副産物として回収されている。 |
<用途> 各種電気部品,写真用感光性材料,貨幣,宝飾品,高級食器などに多く使われている。 |