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堆積物の種類 | 堆
積して固まってできる堆積岩の種類 |
特
徴 |
れ
き
直径が2mm以上の粒子。1つ1つの粒子が肉眼で識別できる。 |
れ
き岩(れきがん) conglomerate |
れ
き岩の特徴/表面がデコボコした感じで,1つ1つの粒子が肉眼で識別
できる。 岡山県内のれき岩/県内全域によく見られ,三畳紀のものと,第三紀〜第四紀のものが多い。「山砂利層」は第三紀〜第四紀のれき岩である。 |
砂
直径が1/16〜2mmの粒子。手触りがざらざらしている。 |
砂岩(さ
がん) sandstone |
砂
岩の特徴/手触りがざらざらしている。泥岩と互い違いの地層(互層
下写真)
をなしていることも多い。泥岩より淡い色のことが多い。 岡山県内の砂岩/県内全域によく見られ,三畳紀のもの と,第三紀のものが多い。化 石もしばしば含む。 |
泥
直径が1/16mm以下の粒子。手触りが滑らかで,1つ1つの粒子
が肉眼で識別できない。 |
泥岩(で
いがん) mudstone |
泥
岩の特徴/手触りが滑らかで,黒っぽいものが多い。風化すると淡褐色
になることが多い。硯に用いられることがある。 泥岩の地層(高梁市成羽町) 岡山県内の泥岩/県内全域によく見られ,三畳紀,白亜 紀,第三紀のものが多い。化 石もしばしば含む。 なお,真庭市勝山の「高田硯」は原石はペルム紀の泥岩である。 |
火
山放出物
火山の噴火で放出された固体物質。火山岩塊(直径65mm以上のもの),火山れき(直径2〜64mmのもの),火山灰(直径2mm以下のもの)などがあ
る。 |
火砕岩(か
さいがん)
pyroclastic rock |
火
砕岩の特徴/火山放出物からできているため,ざらざらした手触りのも
のが多い。角張ったれきを多く含むものもある。火山灰が堆積して固まったものは凝灰岩と呼ばれる。火山放出物
の種類により,さまざまな見かけのものがある。 なお,高温の火砕流堆積物がそれ自身の熱で溶けて固まったものも火砕岩であるが,これは火成岩(火山岩)に含まれる。 岡山県内の火 砕岩/県内にはしばしば見られ,石炭紀,白亜紀,第四紀のものなどがある。石炭紀のものは海底火山による玄武岩質のもので暗赤色・暗緑色の ものが多い。 白亜紀のものは流紋岩質のもので,泥岩層に挟まれる。第四紀のものは真庭市に見られ,蒜山の噴火による安山岩質のものである。 |
ケイ酸の殻をもった
放散虫などの微生物の遺がい チャート中の放散虫の化石(芳井町西三原) |
チャート
chert 白いチャート 赤いチャート |
チャートの特徴/褐
色,赤色,灰色,緑色などのものがある。緻密で,主に石英からなり,硬く,ハンマーでは傷がつかない。目で見える化石は含まれないが,顕微鏡的な放散虫の
化石を多く含むことが
多い。昔は火打ち石として利用された。 チャートの地層(井原市芳井町西三原) 岡山県内のチャート/県内には中部から北部によく見ら れ,ペルム紀〜三畳紀のものである。灰〜白色のものが多い。赤いものは井原市など西部によく見られる。 |
炭
酸カルシウムからなる生物の遺骸
サンゴ,ウミユリ,貝殻など。 |
石灰岩(せっ
かいがん) limestone |
石
灰岩の特徴/大部分が方
解石からなり,白色〜灰色のものが多く,ハンマーですぐに傷がつき,塩
酸に発泡しながら溶ける。海生動物の化石が見られることが多い。製鉄やセメントなどの原料として採掘される。 岡山県内の石灰岩/県内には西部に見られ,石炭紀からペルム紀のもので ある。海生動物の化石が 見られることが多い。新見市阿哲台の石灰岩地域にはドリーネ,鍾乳洞,カレンフェルトなどのカルスト地形が見られる。 ドリーネ(新見市阿哲台) カレンフェルト(浸食作用で溶け残った石灰岩が林立して いるように見える。新見市阿哲台) |
植
物の遺体
|
|
石
炭の特徴/黒色〜褐黒色で樹脂光沢があり,普通の岩石に比べて軟らか
く,軽い。燃料とし重要。 岡山県内の石炭/三畳紀の泥岩中に薄い炭層としてわずかに見られ,高梁市成羽町や川上町で は小規模に燃料として採掘され,それに伴う泥岩層から多くの植物化石が産出 した。 |