<自然界での産出> 資源としては亜鉛鉱石(閃亜鉛鉱)の中に微量含まれているものが亜鉛精錬の際,取 り出されるものが重要。特に錫を伴う熱水鉱脈の閃亜鉛鉱中の含有率が 高く,0.5%に達する。 なお,インジウムを主成分とする鉱物は種類・産出が少なく,インジウム銅鉱などが知られている。インジウム銅鉱は顕微鏡的な大きさで産し,肉眼で見えることはほとんどない。 |
<用途> 一般に透明な物質は導電性がないが,スズとインジウムの酸化物は透明で導電性があり,各種タッチパネルなどに用いられている。 また,アンチモンなど と化合させて半導体として用いられている。 |
閃 亜鉛鉱 sphalerite 成分:硫化亜鉛 ZnS キラキラ光る 褐〜黒色塊状。亜鉛鉱石だが,微量のカドミウム,ガリウム, インジウムなどを含むこともあり,それらも精錬の際,亜鉛と一緒に取り出され,それらの最も 重要な鉱石である。 ・北海道豊羽鉱山産 |
インジウム銅鉱 roquesite 成分:銅・インジウムの硫化物 CuInS2 斑銅鉱,閃亜鉛鉱などと共生して微小な粒状をなす。 ・兵庫県明延鉱山産(偏光反射顕微鏡写真,写真の左右0.48mm) |