【インジウム】(13族 元素記号:In)    [周期表へもどる]
 
<自然界での産出>
 資源としては亜鉛鉱石(閃亜鉛鉱)の中に微量含まれているものが亜鉛精錬の際,取 り出されるものが重要。特に錫を伴う熱水鉱脈の閃亜鉛鉱中の含有率が 高く,0.5%に達する。
 なお,インジウムを主成分とする鉱物は種類・産出が少なく,インジウム銅鉱などが知られている。インジウム銅鉱は顕微鏡的な大きさで産し,肉眼で見えることはほとんどない。
<用途>
 一般に透明な物質は導電性がないが,スズとインジウムの酸化物は透明で導電性があり,各種タッチパネルなどに用いられている。
 また,アンチモンな
ど と化合させて半導体として用いられている。

閃亜鉛鉱
閃 亜鉛鉱      sphalerite
 
成分:硫化亜鉛 ZnS
 キラキラ光る 褐〜黒色塊状。亜鉛鉱石だが,微量のカドミウムガリウム, インジウムなどを含むこともあり,それらも精錬の際,亜鉛と一緒に取り出され,それらの最も 重要な鉱石である。
・北海道豊羽鉱山産

インジウム銅鉱
インジウム銅鉱 roquesite
  
成分:銅・インジウムの硫化物 CuInS2
 斑銅鉱,閃亜鉛鉱などと共生して微小な粒状をなす。
・兵庫県明延鉱山産(偏光反射顕微鏡写真,写真の左右0.48mm)