節理    〔戻る〕

主に火成岩に見られる現象で,露頭に見られる 規則性のある割れ目をいいます。
火成岩に節理ができるのは,熱いマグマが約700〜1000℃で固まって岩石になり,その後,常温に冷える過程で体積がわずかに収縮するためです(節理の 方向はその冷却面に直交する方向になりやすい)。
節理には主に柱状節理・板状節理・方状節理があります。柱状節理・板状節理は火山岩,方状節理は深成岩である花こう岩によく見られます。


柱状節理


柱状節理は火山岩の露頭にしばしば見られる柱状の割れ目の節理(上写真↑:兵庫県玄武洞/玄武岩の柱状節理)。


柱の断面は規則正しい6角形のものもあるが,4角形・5角形・7角形などの不規則形のものも多い(
右写真→ :岡山県荒戸山/玄武岩の柱状節理)。


柱状節理は,秋田県筑紫森岩脈(流紋岩),福井県東尋坊(安山岩),福岡県芥屋大門(玄武岩)なども有名で,天然記念物や名勝となっているところが多い。
柱状節理
                                
柱状節理岩石の冷却面(その1)


柱状節理の方向

左:マグマが冷たい地面を流れて固まった直後の熱い溶岩流(火山岩)。
中:少し冷えた状態。柱状節理は冷却面である地面や空気 との接触面に直角(垂直方向)に入る(上写真:兵庫県玄武洞)。
右:かなり冷却が進み,の図でできた柱状節理に沿って空気が入り,柱状節理の面が冷却され,それと直 角(水平方向)に2次的な節理ができる。

※通常はの過程で終わるが,兵庫県玄武洞などの柱状節理ではの段階の節理形成まで起こっている(上写真:兵庫県玄武洞の左側付近)。

柱状節理と岩石の冷却面(その2)

柱状節理のでき方

左:冷たい岩石にマグマが貫入し,固まった直後の熱い火成岩(岩脈としての火成岩)。
右:冷えた状態。柱状節理は冷却面である左右の冷たい岩石との接触面に直角に入る(右写真 →)。


左図の野外での状況            
結晶片岩の割れ目にマグマが入り込んで固まってできた安山岩(安山岩岩脈)。この安山岩のマグマは冷たい結晶片岩に接して冷えて固まっており,結晶片岩との境が冷却面となり,その冷却面に直角に多数の節理(柱状節理)ができている。



板状節理



板状節理は火山岩の露頭にしばしば見られる板状の割れ目の節理。
長野県佐久穂町板石山は有名(安山岩)。
方状節理

方状節理

方状節理は深成岩の露頭にしばしば見られる直方体方向の割れ目の節理。特に花こう岩の露頭によく見られる。
長野県木曽川沿いの寝覚ノ床は有名。