【テルル】(16族 元素記号:Te)   [周期表へもどる]
 
<自 然界での産出>
 資源としては銅の硫化鉱石中に微量含まれているものが回収されている
 なお,金銀鉱石中に,単体(自然テ ルル)のほか,金・銀のテルル化物(カラベラス 鉱:AuTe2,シルバニア鉱,ヘッス鉱:Ag2Teなど)として比較的高濃度で含 まれていることがある。
<用途>
赤外線検出器として用いられる。

自然テルル
シルバニア鉱
自然テルル native tellurium  単体のテルル Te
シルバニア鉱 sylvanite  金と銀 のテルル化物 AuAgTe4
 両者とも熱水成金鉱脈に濃集して産出することがある。自然テルルは銀白色で脆い。シルバニア鉱も似ているが空気中で錆びやすい。
 このようなテルルの鉱物はテ ルルの淡緑色の炎色反応を示すことが多い。また,濃硫酸に浸けるとそれが赤紫色の溶液になる。
・上下とも静岡県河津鉱山産(下は偏光反射顕微鏡写真,写真の左右0.12mm)
都茂鉱

都茂鉱 tsumoite 
成分:ビスマスのテルル化物 BiTe
 銀色の微細な板状で軟らかく,薄くはがれる。名前は最初の産出地の島根県都茂鉱山に因む。似た鉱物にビスマスとテルルの比率が異なるテルルビスマス鉱 (Bi2Te3),ヘドレイ鉱(Bi7Te3)などがあり, 肉眼では区別ができない。いずれも高温でできた金鉱石中にしばしば産する。
・スウェーデン産