【リチウム】（１族　元素記号：Li）    ［周期表へもどる］
 

＜自然界での産出＞ 　花こう岩に伴われるペグマタイトという岩石から産出するリチア雲母，ペタル石，モ ンブラ石，リチ ア輝石などが資源として重要。また，岩塩に0.2％程度含まれるものも重要。

＜用途＞ 　リチウム電池のほか，マグネシウム やアルミニウムの合金成分などとして用いられる。 　なお，リチウムはアルカリ金属の一種で，すべての金属の中で最も密度が低い（0.53ｇ/cm3）。

リチア雲母 　lepidolite  成分：カリウム，アルミニウム，リチウムなどのケイ酸塩 K(Al,Li)2(Si,Al)4O10(OH,F)2 　ペグマタイトに産する桃〜紫色の雲母。約５％の酸化リチウムを含み，重要なリチウ ムの 鉱石。 　少量含まれるセシウム，ルビジウムも 回収される。 ・岡山県総社市延原産

ペ タル石     petalite  成分：リチウム，アルミニウムのケイ酸塩　 　LiAlSi4O10 　ペグマタイトに白色，灰色の塊状をなす。 　約５％の酸化リチウムを含み，重要なリチウム鉱石。 ・ジンバブエ　ビキタ鉱山産

リチア電気石 　elbaite　 成分：ナトリウム，リチウム，アルミニウム，ホウ酸を含んだ複雑なケイ酸塩　Na(Li,Al)3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4 　ペグマタイトに産出。　電気石の仲間では黒い鉄電気石が普通だが，このリチア電気石は色鮮やかで透明感があり，宝石として用いられる。 　これは三角柱状結晶の断面で，中心部は黄 色で，周辺部は濃桃色である。結晶が成長していくときに微量成分が変化したために色が変化したもの。 　リチウム含有率が低く，鉱石とはならない。 ・ブラジル産