平成27年12月議会における所信表明
◆市長提案理由説明要旨(抜粋) 平成27年12月2日
 
議員の皆さま、本日は、御多忙の中お集まりいただき、厚くお礼を申し上げます。
 
提案理由説明に先立ちまして、市政を取り巻く状況につきまして御説明申し上げます。
 
まず、10月9日から11日までの間、市民会館を中心に開催しました「日本女性会議2015倉敷」では、全国から2,100人を超える方々が倉敷市を訪れ、記念講演、分科会、シンポジウムなどを通じた活発な意見交換が行われ、社会のあらゆる分野への女性の進出を積極的に推進することなどの宣言を採択し、成功裏に終わることができました。開催にあたりましては、実行委員会をはじめ関係団体や協賛企業の皆さま、そして、約760人の市民ボランティアの皆さまには、大会運営に加えて、参加者への温かいおもてなしや倉敷市の魅力の全国への発信に御尽力いただき、厚くお礼申し上げます。倉敷市としては、この会議の成果を踏まえて、今後、更なる男女共同参画や市民協働の推進に努めてまいりたいと考えております。
 
次に、地方創生への取組として、倉敷市における人口の将来目標を設定した「倉敷みらい創生人口ビジョン」及び、人口減少・少子高齢化、東京一極集中の是正に向けた取組を盛り込んだ「倉敷みらい創生戦略」を9月30日に策定しました。戦略の策定にあたっては、9月議会冒頭でお示しした素案に対し、市議会や9月18日に開催した有識者会議での御意見を踏まえ、施策や重要業績評価指標(KPI)の追加や見直しを行い成案としました。「倉敷みらい創生人口ビジョン」では、倉敷市独自の視点として、合計特殊出生率を国が設定した目標より10年早い実現や三大都市圏との社会増減の均衡を目指すなどの中長期の人口目標を設定し、また、「倉敷みらい創生戦略」では、4つの基本目標「結婚・出産・子育ての希望をかなえるまち倉敷」「ひとを惹(ひ)きつけるまち倉敷」「働く場を創るまち倉敷」「安心なくらしを守り、地域をつなぐまち倉敷」を掲げ、その実現に向けた施策と目標とする指標を設定し、取り組んでいくこととしております。
 
まず、「結婚・出産・子育ての希望をかなえるまち」については、平成26年の合計特殊出生率は、国が1.42と前年比0.01下がり、岡山県が前年と同じ1.49となるなか、倉敷市は前年の1.61から1.63へと上昇するという、うれしいニュースがありました。今後とも、切れ目ない子育て支援策の充実に努めてまいりたいと考えております。
 
次に、「ひとを惹きつけるまち」については、来年5月14日、15日に倉敷市で開催されるサミット教育大臣会合について、国から正式名称が「G7倉敷教育大臣会合」、開催会場には倉敷アイビースクエアを予定との連絡をいただきました。会合開催まで5か月余りとなり、海外から倉敷市を訪れる皆さまを万全の体制でお迎えするため、11月30日に開催した実行委員会で、児童・生徒が様々な形で関わりを持つことができるよう検討する「子ども部会」、会合開催の気運醸成やPRに取り組む「PR部会」、おもてなしの準備を進める「おもてなし部会」を設置することや、プレイベントとしてG7各国の子ども達が参加し、それぞれの国の教育に関する意見交換や提言を行う「G7倉敷こどもサミット」の開催などを決定しました。さらに、おもてなしのための英語能力向上を目指す「英語によるG7おもてなし講座」を11月から実施しており、今後も、多くの皆さまの御参加と御協力をいただきながら準備を進め、会合の成功と外国人訪問客の拡大につなげてまいりたいと考えております。
 
次に、「働く場を創るまち」については、三菱自動車工業株式会社において、今後発売が予定されております新型軽自動車を引き続き水島製作所で生産することが決定しました。さらに、平成31年の発売を予定している新型乗用車(SUV)の次期モデルを水島製作所で生産する準備を進めているとの発表がありました。水島での新型乗用車の生産は、地域経済への大きな波及効果により倉敷市の発展に弾みをつけたいとの思いから、倉敷市がかねてより要請を行ってきたものであり、大変うれしく思うとともに大きな期待をしております。
 
次に、「安心なくらしを守り、地域をつなぐまち」については、平成17年8月の旧船穂町、旧真備町との合併を機に、倉敷市が整備を進めてきました高梁川新橋梁が、来年1月24日に供用開始できることとなりました。これに先立ち、1月23日には、開通式典や渡り初めを予定しており、また、名称については、皆さまから募集したところ631件の応募をいただき、その中で、市域の更なる一体化と発展を担う象徴として、また、高梁川に架設する市として初めての橋であり、市が整備する最大の橋梁であることから、「倉敷大橋」に決定しました。1年の四季を通じて高梁川の自然環境になじむ色を採用したこの橋は、船穂橋や川辺橋の渋滞緩和や船穂・真備地区と倉敷駅など市中心部との交通アクセス改善など、市民生活の利便性向上に大きく寄与するものと考えております。
 
次に、来年度の予算編成について申し上げます。予算編成方針でお示しさせていただいたとおり、平成28年度当初予算は、4月に市長選挙が予定されることから、骨格予算とする見込みでありますが、市民生活に直接関わる課題に対応するための施策や高梁川流域の各市町と連携して取り組む施策、また、倉敷みらい創生戦略に掲げた施策のうち早急に対応すべき施策などに要する経費については、当初予算に計上してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
 
最後に、「倉敷市プレミアム付商品券」について申し上げます。販売額20億8千万円、約68,500人の方々に購入していだいており、11月末時点で82.4パーセントの利用状況となっております。この商品券の利用期限は12月31日までとなっており、これを過ぎると券が無効となりますので、御注意いただきますようよろしくお願いします。