かたまり状の石英/純度の高いかたまり状のものがまとまって多量に 産する場合,ガラ スの原料とされる。 |
岩石の空洞で結晶した石英(水晶)/結晶外形が現れた石英を水晶と いう。 |
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火成岩中の石英の例
流紋岩中の石英の例 ガラス光沢のある灰色粒状で,約1億年前の流紋岩中のもの。数100万年前程度の時代の新しい流紋岩中のものは無色に近いものが多い(※ただし,無色のものでも石基の色が透けて灰色に見える場合もあるので観察には注意がいる)。 なお,やや風化した流紋岩を割ったときには,6角両錐状の結晶面(3角形)が見られることがある。その結晶面は破面とは異なり光沢が鈍い(右写真)。 |
流紋岩中の石英の例 やや風化した流紋岩を割ったときにしばしば見られるもので,6角両錐状の自形(結晶形)が現れたもの。その結晶面は3角形で,左写真のような破面よりも光沢が鈍い。 |
花こう岩中の石英の例 ガラス光沢のある灰色粒状(矢印先)。淡紅色部はアルカリ長石,白色部は斜長石,黒色部は黒雲母。 これは約8000万年前の花こう岩中のもので灰色。1300万〜1400万年前の西南日本外帯の時代の新しい花こう岩中のものは淡い灰色のことが多い。 |
花こう岩中の石英の例 約17億年前のフィンランド(安定陸塊)の花こう岩中の石英。このような時代の古い花こう岩中のものは,ほどんど黒色で黒雲母と紛らわしい。 街中でビルなどの装飾石材として用いられている花こう岩は,このような大陸地域(安定陸塊)の約10億〜25億年前のものが多い。日本のものに比べ粗粒で,全体に派手な模様や濃い赤色・褐色系のものが多く,その中の石英はこれと同じく黒に近いものが多い。 |
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堆積岩中の石英の例
砂岩中の石英の例 石英はガラス光沢のある灰白色で,砂岩を構成する砂粒のかなりの割合を占める。白く濁ったように見える粒子は長石類。黒い部分は磁鉄鉱・やや分解した角閃石類など。 この写真のように風化していない砂岩の割れ口では1粒ごとの石英の粒の形は分からないことが多く,その場合,右のように偏光顕微鏡で観察するとわかりやすい。 なお,泥岩中の石英は1/16mm以下でルーペでは認めがたい。 |
砂岩中の石英の例(偏光顕微鏡写真 クロスニコル) 丸みを帯びた石英の砂粒が多く含まれる砂岩。堆積後,地層中で長い地質時代を経て,石英の砂粒の間に自生鉱物である白雲母ができている。 |
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変成岩中の石英の例
結晶片岩(黒色片岩)中の石英の例 白色部が石英と長石類の密に混ざった集合体。このような結晶片岩中の石英や長石類は微細なため,互いに区別しにくいが,長石類はルーペで観察するとチカチカと劈開面が反射するので,かろうじて石英と区別できる。また,石英は長石類よりもやや透明度が高い。 なお,上写真の白い部分には方解石が混ざっているところがあるがこれは針先で簡単に傷つき,塩酸で発泡して溶ける。 黒っぽい部分は石墨や白雲母。 |
片麻岩中の石英の例 ガラス光沢のあるわずかに灰色がかった透明粒状。やや透明度の低い白色部は長石類,黒色部は黒雲母。 一般に片麻岩は左の結晶片岩よりも造岩鉱物の粒度が粗いので,その造岩鉱物は同定しやすい。 |