藍閃石(らんせんせき)  glaucophane [戻る]

高圧でできた結晶片岩(主に青色片岩)に含まれ,それ以外ではほとんど見られない。特徴的な青〜藍色で水で濡らすと鮮やか。
成分中のAlは3価のFeに置き換えられ,Al<Feとなったものはリーベック閃石である。両者は肉眼では区別しにくいが,Mgの多い藍閃石はやや淡色で,Feの多いリーベック閃石は暗色。
藍閃石は高圧条件ででき,青色片岩以外にはほとんど産しないが,リーベック閃石は必ずしも高圧条件でできるものではなく,青色片岩以外に,アルカリに富む火成岩中にもよく産する。



青色片岩中の藍閃石
藍色の微細な針状集合体で,高倍率のルーペでないと個々の粒子は認めがたいことが多い。水に濡らすと鮮やかな青〜藍色に見える。黄緑色の部分は緑れん石。

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青色片岩中の藍閃石  glaucophane
色/青〜藍色
透明度/不透明
光沢/微細なため光沢は分かりにくい
硬さ/ナイフと同じくらいだが,微細なため分かりにくい
形態/針状。微細でわかりにくい。
へき開/針状の伸び方向に完全。
成分/ナトリウム・マグネシウム・鉄・アルミニウムのケイ酸塩:Na2(Mg,Fe)3Al2(Si8O22)(OH)2 
※Alは3価のFeに置き換えられ,Al<Feとなったものはリーベック閃石。一般に藍閃石とリーベック閃石の中間体のものが多い。