アルマンディン(鉄ばんざくろ石)  almandine  [戻る]

鉄とアルミニウムを主成分とするアルマンディンはしばしば角閃石片岩に含まれ,数mm〜1cmを超えるものもある。時に藍閃石片岩や片麻岩,ややまれに火成岩(花こう岩。安山岩など)にも含まれる。
※結晶片岩中のアルマンディンは鉄の代わりにいくらかのマグネシウム,またはマンガンが含まれることがある。
※ざくろ石にはさまざまな種類があるが,原子配列が密なため,いずれも岩石中では12面体・24面体の自形や,粒状の半自形になりやすい。

鉄ばんざくろ石
角閃石片岩中のアルマンディン

赤褐色粒状。黒い部分は普通角閃石,淡褐色の部分は斜灰れん石。

青色片岩中のアルマンディン
赤色粒状。藍色部分は藍閃石,淡褐色の部分は緑れん石。青色片岩(生成温度300〜500℃)は角閃石片岩(生成温度500〜700℃)よりも低温でできるため,含まれるアルマンディンなどの造岩鉱物の粒子は全体的に細かい。

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結晶片岩中のアルマンディン  almandine
色/赤色・褐赤色
透明度/半透明〜不透明。
光沢/ガラス光沢
硬さ/ナイフより硬い。
形態/12面体の自形や,粒状の半自形。
へき開/認められない。
成分/鉄・アルミニウムなどのケイ酸塩:Fe3Al2(SiO4)3
     鉄の代わりにいくらかのマグネシウム,またはマンガンが含まれることがある。