アクチノ閃石(あくちのせんせき)
(別名:透緑閃石・緑閃石・陽起石)   actinolite  [戻る]

角閃石の一種で,主に低温でできた結晶片岩,弱い変成作用を受けた火成岩に含まれる。
緑色片岩がくすんだ緑色なのは細かいアクチノ閃石や緑泥石を多く含むことによる。アクチノ閃石や緑泥石は密雑していることが多い。


緑色片岩中のアクチノ閃石の例

くすんだ緑色できめ細かく,ルーペでわずかに針状の形態をなしているのが分かる程度。黒っぽい緑泥石と密雑している。
アクチノ閃石
粗大な
緑色柱状集合体のアクチノ閃石
このような粗い結晶は,結晶片岩と蛇紋岩の境界部に滑石に伴って産することが多い。

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緑色片岩中のアクチノ閃石  actinolite
色/灰緑〜緑色
透明度/半透明〜ほとんど不透明
光沢/ガラス光沢。微細でわかりにくい。
硬さ/ナイフと同じくらい。微細でわかりにくい。
形態/針状。微細でわかりにくい。
へき開/針状の伸び方向に完全。微細でわかりにくい。
成分/カルシウム・マグネシウム・鉄のケイ酸塩:Ca2(Mg,Fe)5(Si8O22)(OH)2