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かんらん岩から蛇紋岩への変化:@→A→Bの順に 蛇紋岩に変化(顕微鏡写真) |
@かんらん岩/かんらん石や輝石の粒が等粒状組織でぎっしりと集合して
いる。 A蛇紋岩化しつつあるかんらん岩/かんらん岩のかんらん 石や輝石の粒の境界に沿って水分が作用し,蛇紋石などができつつある。 B完全に蛇紋岩になったもの/かんらん石や輝石はすっか り分解し,蛇紋石などに置き換わっている。黒いのは,もとのかんらん石や輝石中に含まれていた鉄分が 蛇紋岩化の際,酸化されて磁鉄鉱(Fe3O4)になったもの。 |
蛇紋岩/全体に暗緑色緻密で,色の淡い部分や白い部分な どが不規則に混ざっていることも多い。目に見えない無数の割れ目があり,ハンマーで軽く叩くとばらばらと不規則に割れやすい。その割れた面はすべす べして滑らかなことが多い。また,軟らかく,釘などで簡単に傷が付く。しばしば白っぽいアラレ石や水苦土石,クリソタイル(白石綿)などの鉱物が脈状をな して含まれる。 黒いものは微粒の磁鉄鉱を多く含み,ひもに吊るした磁石が吸いつけられる。 |
蛇紋岩の岩石カッターでの切断面/かんらん岩から蛇紋岩に変わる変質過程において,最初にできた緑黒色の蛇紋岩がいったん角れき状に破砕され,その間を色の淡い灰緑色の蛇紋岩が満たしている様子が分かる。このように蛇紋岩は破砕・変形作用を伴いながら形成される。したがって無数の割れ目があり,不規則に割れやすい。 緑黒色の部分には磁鉄鉱の微粒子が多く含まれ,ひもに吊るした磁石が吸いつけられる。 |
新 見市の蛇紋岩の露頭/蛇紋岩は県内では北西部の新見市に多く分布してい る。かんらん岩と一緒に見られることも多い。 |