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マグマの冷え方による分類(火山岩と深成岩) [戻
る]
火成岩はマグマの冷え方では,火山岩と深成岩に
分けられる。
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火山岩(かざんがん) volcanic rock
マグマが地表近くで急に冷えて固ってでき,全体に岩石を構成する鉱物粒子が平均して1mmより細かく,石基注1)と呼ばれるち密な生地に,斑晶と呼ばれ
る1〜数mm程の鉱物粒子が散らばっている斑状組織を
示すことが多い(下の写真の流紋岩や安山岩など)。

火山岩/マグマが地表近くで急に冷えて固まってでき,深
成岩よりも全
体にきめが細かい。 |
注1)石基(せっき)はガラスと微細な鉱物粒子がまざった緻密な部分で,上薬のかかっていない陶器や磁器と同じような質のものである。なお,ガラスが含まれず微細な鉱物粒子だけからなる石基もある。
※コマチアイトは地球の内部が,まだ完全に分化していなかった25億〜35億年前,上部マントルのかんらん岩の成分のマグマが地表へ噴出して固まったもの
で,古い岩石が分布している一部の大陸のみに見られ,日本には産しない。
しかし,火山岩には,斑晶がないものや,全体がガラス状のものがあったり,流理組織,多孔質組織などを示すものもかなり多い。

斑晶がないもの |

全体がガラス状のもの |

流理組織 |

多孔質組織 |
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深成岩(しんせいがん) plutonic rock
マグマが地下深部でゆっくり冷えて固ってでき,岩石を構成する鉱物粒子が平均して1mmより粗く,同じくらいの大きさの鉱物粒子が集合している等粒状組織を示すことが多い
(下の写真の花こう岩やせん緑岩など)。
しかし,まれには,斑状組織,流理組織,球状組織などを示す深成岩もある。

深成岩/マグマが地下深部でゆっくり冷えて固まってで
き,火山岩よりも全
体にきめが粗い。
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