8〜10族元素   [周期表へもどる]
8族元素 鉄 Fe,ルテニウム Ru,オスミウム Os
9族元素 コバルト Co,ロジウム Rh,イリジウム Ir
10族元素 ニッケル Ni,パラジウム Pd,白金 Pt

地球での存在状態の例
8族から10族元素の地球での存在状態の例

 一般的に元素の周期表では縦位置を同じくする同族元素同士が化学的に同じ性質で自然界における産出状態も似ていますが,この8〜10族元素の中では横位置を同じくする元素同士が一緒に産出する傾向も強いです。
 この8〜10族のすべての元素は地殻やマントルよりも核に豊富に存在し,特に鉄とニッケルは核の主要構成元素です。
 鉄は紀元前から人類がなじんできた元素ですが,鉄以外は18世紀以降に発見され,利用面でも20世紀以降の近代科学の発展に伴って本格的に利用されはじめ,ハイテク技術に不可欠の元素であり,いわゆるレアメタルに属します。

※ルテニウム・ロジウム・パラジウム・オスミウム・イリジウム・白金の6元素は白金族元素といい,いずれも金と同じくらい希少な金属。南アフリカなどの約20億年前にできた層状貫入岩体のはんれい岩などに,1tあたり3g程度含まれるものが鉱石(白金族鉱石)として重要。