3〜7族元素  [周期表へもどる]
3族元素 希土類元素(レアアース),アクチノイド
4族元素 チタン Ti,ジルコニウム Zr,ハフニウム Hf
5族元素 バナジウム Zr,ニオブNb,タンタル Ta
6族元素 クロム Cr,モリブデンMo,タングステン W
7族元素 マンガン Mn,
テクネチウム Tc(人工元素),レニウム Re

地球での存在状態の例
3族から7族元素の地球での存在状態の例
 モリブデンやレニウムは主に硫化鉱物として,そのほかは主に酸化鉱物やケイ酸塩鉱物などとして産出します。
 これらは人類が古くから用いてきた金・銀・銅・鉛などとは異なった鉱床から産出する傾向があり,19世紀以降のやや新しい時代に発見された元素が多いです。利用面では20世紀以降の近代科学の発展に伴って使われはじめたものがほとんどで,なじみのない元素名ばかりですが,いずれもハイテク技術に不可欠の元素で,いわゆるレアメタルです。
 なお,クロムはマントルに多い元素です。

★3族元素について

希土類元素(レアアース)
スカンジウム・イットリウム・ランタノイド(原子番号57〜71の元素)の17元素を希土類元素(レアアース)といい(プロメチウムは人工元素なので自然界の希土類元素は16種),互いに同じような鉱物に含まれ,化学的性質が似て単独に抽出しにくく新元素としての発見は困難でした。その多くは19世紀以降にスウェーデンのリダールヒッタンの鉄鉱山のセル石やイッテルビーの長石採掘場のガドリン石などから見出され,これらの鉱物の見かけが地味なことも発見が遅れた要因です。
原子番号が大きい希土類元素は存在量が少なく高価ですが,スカンジウムは特に希少でなくても特定の鉱物に濃集しにくく資源として抽出できる場合が少ないため高価です。

アクチノイド
自然界に存在するのは主にトリウムとウランで,ほかのものは自然界にはあまり存在せず,人工的に作りだされた人工元素が多いです。これらアクチノイドの元素はすべて放射性元素で,放射線を出しながら時間とともに別の元素に変化します。