【セレン】(16族 元素記号:Se)      [周期表へもどる]
 
<自 然界での産出>
 資源として重要なのは銅などの硫化鉱石中に硫黄を置換して微量含まれているものが製錬時に回収されるものである
 セレンを主成分とする鉱物は産出が少ないが,その中で銀と化合したナウマン鉱,アグイラ鉱 は微粒ながら金銀鉱石中にまとまって産出することがある。
<用途>
 ある種のセレン化合物は光が当たったときだけ導電性が高まる性質があり,電子複写機の部品などに用いられる。

ナウマン鉱 
ナウマン鉱 naumannite 
成分:銀のセレン化物 Ag2Se
 高品位の金銀鉱石中にしばしば産出する。微小で,肉眼で見える大きさのことはほとんどない。
・鹿児島県菱刈鉱山 菱泉5脈−100mL産(偏光反射顕微鏡写真:写真の左右0.48mm)
鴻の舞鉱山金銀鉱石
セレンを含む金銀鉱石
 高品位の金銀鉱石中にはしばしばセレンが含まれ,それは左のナウマン鉱などとして存在する。写真の黒い縞や斑紋にナウマン鉱や自然金,黄銅鉱,輝安銀鉱 などの 微粒子が集まっている。
・北海道鴻ノ舞鉱山