【酸素(さんそ)】(16族 元素記号:O)     [周期表へもどる]
 
<自然界での産出>
 空気中には,酸素分子(O2)で体積比で20.8%含まれ,窒素に次いで多く存在する。
 また,海や河川などの水(H2O)としても存在している。
 そして,岩石を構成する鉱物の多くは酸素を主成分とし,地殻やマントルの構成元素では最も多く,その存在率は45%に達し,空気中よりもはるかに含有率が高い。しかし,鉄−ニッケル合金からなる核にはあまり存在しない。
<用途>
 燃料として用いられる。また,水をはじめとするさまざまな化合物として広く用いられる。


空気 air
空気には78.1%の窒素,20.8%の酸素が含まれる。それらは2つの原子からなる窒素分子(N2)や酸素分子(O2)として存在している。


水 water
成分:水素の酸化物 H20
水は水素と酸素からなり,海や河川,湖などを構成する


石英  quartz
成分:二酸化ケイ素  SiO2
 白色塊状で花こう岩に伴われるペグマタイトという岩石から産出したもの。 石英に限らず,長石類・雲母類・角閃石類・輝石類・かんらん石・ざくろ石類など,岩石中の多くの鉱物には酸素が多く含まれている。
・福島県石川産

赤鉄鉱  hematite
成分:酸化鉄 Fe2O3

 写真は縞状鉄鉱層と いう赤鉄鉱を主とする鉄鉱石。これは20〜25億年前に,海中でのシアノバクテリア(藍藻類)の光合成によってでた酸素により,鉄が海中で酸化鉄として沈殿してできたもので,現在,世界的に最も重要な鉄鉱石である。なお,赤鉄鉱は磁石につかない。
・オーストラリア産