【マグネシウム】(2族 元素記号:Mg)    [周期表へもどる]
 
<自然界での産出>
 0.13%の塩化マグネシウムを溶かし込んでいる海水として産出するほか,変成岩や火成岩中の角閃石類・輝石類に多少なりとも含まれている。
 そして,マントルを構成している,かんらん岩の主成分で,マントルに多い元素である。
 また,炭酸塩であるドロマイト(苦灰石)やマグネサイト(菱苦土鉱:MgCO3)としても多く産出し, 資源としてはこれらが重要。
<用途>
 軽金属の合金類の主要な成分で,それらは軽いので航空機などの部品に広く使われている。
 また,ドロマイトとして産出するものはそのまま粉末にして土壌改良剤として利用される。

かんらん石
かんらん石  olivine
 
成分:主にマグネシウムと鉄のケイ酸塩 (Mg,Fe)2SiO4
 マグネシウムを主成分とするものは苦土かんらん石といい,宝石として用いられる「ペリドット」と同じものである。粒状で玄武岩やはんれい岩に含ま れる。また,塊状のかんらん岩という岩石としても産する。かんらん岩は粉末にして耐火材として用いられる。
 写真のものは玄武岩の風化で,その中のかんらん石粒が分離して海岸の砂となったもの。
・アメリカ ハワイ産

蛇紋石 serpentine
成分:
マグネシウムの含水ケイ酸塩Mg3Si2O5(OH)4
 
かんらん岩が地下深部で水の作用を受けて分解してできる。低温高圧の変成帯に結晶片岩に 伴い産する。
・岡山県新見市新郷


ドロマイト
ドロマイト(苦灰石)
 dolomite 
成分:カルシウムとマグネシウムの炭酸塩 CaMg(CO3)2
 古生代の地質体に伴われる苦灰岩という岩石として産出することが多い。また,蛇紋岩中に白色の脈状をなす。多くは白〜灰白色で割れ口がキラキラしてお り, 方解石に似ているが,少し硬く,塩酸でやや溶けにくい。
 マグネシウム資源として重要
・岩手県上根市産