【水銀(すいぎん)】(12族 元素記号:Hg)     [周期表へもどる]
 
<自然界での産出>
 水銀を含む鉱物にはいくつかの種類があるが,資源として重要なのは,単体の自然水 銀と,硫化水銀の辰砂である。いずれも低温の熱水鉱床から産出する。
 スペインのアルマデン鉱山は世界最大の水銀鉱山。
<用途>
 水銀は常温で液体の唯一の金属で体温計や温度計に用いられる。
 朱色の硫化水銀は古くから朱色の顔料とされた。
 現在では利用は縮小されつつある。



 辰砂 cinnabar 
成分:硫化水銀 HgS

 朱紅色塊状。低温でできた熱水鉱脈鉱床から産出。昔,粉末にして,朱色の顔料とした。
・奈良県大和水銀鉱山産
自然水銀
自然水銀 native mercury 
成分:単体の水銀 Hg
 低温でできた熱水鉱脈鉱床から産出。朱紅色の辰砂に伴い,銀色の液滴状をなす。辰砂よりやや産出は少ないが,まとまって産することがあり,重要な水銀鉱石。
・スペイン アルマデン鉱山産