【クロム】(6族 元素記号:Cr)    [周期表へもどる]
 
<自然界での産出>
 マントルに豊富な元素。資源としては,かんらん岩・はんれい岩中に大きな黒い層状のクロム鉄鉱として産出するものが重要。大規模な鉱床は南アフリカ・カザフスタン・トルコなどにある。ほかにもクロムを含んだ鉱物はいくらかあるが,産出が少なく資源的に重要でない。
 バナジウム同様,クロムを含む化合物には鮮やかな色彩のものが多く,ルビー(赤)・アレキサンドライト(白熱灯では赤紫,日光や蛍光灯では緑)・コロンビアのエメラルド(緑)などの宝石は微量のクロムを含むための色である。なお,クロムの元素名はギリシャ語で色を示す「クロマ」に因む。
<用途>
 クロムは鉄などに混ぜ,錆びにくい合金であるステンレスをつくるほか,クロムめっきにも用いられる。

クロム鉄鉱
  クロム鉄鉱   chromite  
成分:鉄とクロムの酸化物 FeCr2O4
 黒色でかんらん岩やはんれい岩中に層状をなして産する。唯一のクロムの鉱石。
・岡山県新見市高瀬鉱山産
灰クロムざくろ石
灰クロムざくろ石   uvarovite
成分:カルシウムとクロムのケイ酸塩 Ca3Cr2(SiO4)3
 クロム鉄鉱の割れ目にまれに見られるざくろ石(ガーネット)の一種。クロムを含むが,精錬が困難で,産出が少なく,鉱石とはならない。クロムを含む鉱物 にはこのような美しい色を示すものが多く,エメラルド(緑)やルビー(赤)の美しい色は微量に含まれるクロムが発色原因である。
・ロシア ウラル産