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割れ方  〔戻る〕

火成岩では熱いマグマが約600〜1000℃で固まって岩石になり,そ の後,常温に冷える過程で体積がわずかに収縮してできた節理に沿って割れる傾向がある(※石材名で「鉄平石」と呼ばれている長野県佐久穂町板石山産の安山 岩は板状節理が発達し,それに沿って簡単に割れ,板状の石材が得られやすく,盛んに採掘されている)。また,マグマが冷えて固まるときのマグマの流動方向 に沿った縞模様(流理)に沿って割れやすいことも多い。

堆積岩では泥や砂などの堆積物が堆積していった面(堆積面:層理)に沿って泥岩や砂岩がうすくはげるように割れる。


変成岩(広域変成岩)では圧力を受けた際にできた片理に沿ってうすくはげるように割れる傾向があるが,片理に交わる断裂線(弱線)で割れることもある。


流理に沿った割れ方
層理に沿った割れ方
流 紋岩
マグマが冷えて固まるときのマグマの流動方向に沿った縞模様(流理)に 沿って割れやすい。
泥 岩
泥の堆積面(層理)に沿ってうすくはげるように割れやすい。その割れた面にはしばしば化石が見つかる。
片理に沿った割れ方
結晶片岩(広域変成岩の仲間)
圧力を受けた際にできた片理に沿ってうすくはげるように割れることが多い。褶曲を受けているものでは鞍状にうすくはげるように割れる(右)。