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先カンブリア時代(46億〜5億7500万年前)
地球上に最初に生命が誕生したのは38億年前だったと考えられています。原生代には光合成を行う微生物の
ラン藻類
が海で繁栄して酸素を発生さ せ,後の 酸素を必要と する生物の発展の基礎を築きました。この時代はラン藻類以外の生物は少なかったですが,末期には
エディア カラ動物群
という硬組織をもたない無脊椎動物群が 出現し ました。
ラン藻類が形作っ たストロマトライト stromatolite
20 億年前 ボリビア/写真幅30cm
ストロマトライトはラン藻類が作った層状体で,キノコ 型 や渦巻き状を呈しています。ラン藻類は海中で光合成を行い,酸素を放出しました。
縞状鉄鉱層 banded iron formation
25億年前
オーストラリア/写真幅12cm
先カンブリア時代に海底に繁栄していたラン藻類が吐き出す酸素に より,海中の鉄分が沈殿したもの。沈殿してできた層が縞状になっているので,縞状鉄鉱層と呼 ばれる(写真のものは褶曲している)。オーストラリアやアメリカ,中国などの安定地塊に大規模な層状で分布し,現在,世界で産出する鉄資源の大部分を占め ている。主に赤鉄鉱という酸化 鉄の鉱物(Fe
2
O
3
)からできている。
エディアカラ動 物群の一種
(ディキンソニア
Dickinsonia costata
)
7億年前 オーストラリア(レプリカ)/写真幅3cm
先カンブリア時代は藻類以外の生物は少なかったと考えられている が,その末期にはエディアカラ動物群という硬組織を持たない海生の無脊椎動物の仲間が発生 した。ディキンソニアはゴカイの仲間と考えられている。