■サンゴ類 [戻る]
サンゴ類はサンゴ虫という微生物が炭酸カルシウムの骨格を形成したもので,その骨格が化石となる。古生代初期に出現し,古生代は床板サンゴと四射サンゴ,中生代以降は六射サンゴや八射サンゴが繁栄した。
床板サンゴ 古生代シルル紀(4億4400万年〜4億1900万年前)に栄えた原始的なサンゴで,今のサンゴの仲間ではない。代表的なものにクサリサンゴ,ハチノスサンゴ,日石サンゴがあり,これらは一緒の場所から産することが多い。 日本では高知県や宮崎県などの黒瀬川構造体のシルル紀の石灰岩から産し,目で見える大きさの化石としては日本最古として知られる。 |
![]() クサリサンゴの一種 Halysites sp. クサリサンゴは横断面がこのように小さいクサリが連なっているように見える。 高知県横倉山産 古生代シルル紀(4億4400万年〜4億1900万年前) |
![]() クサリサンゴの一種 Halysites sp. 巨大な群体。 スウェーデン ゴトランド島 古生代シルル紀(4億4400万年〜4億1900万年前) |
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![]() ハチノスサンゴの一種 Favosites sp. 表面に2mm程度の細かいハチの巣状構造が見える。 スウェーデン ゴトランド島 古生代シルル紀(4億4400万年〜4億1900万年前) |
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![]() 日石サンゴの一種 Heliorites sp. スウェーデン ゴトランド島 古生代シルル紀(4億4400万年〜4億1900万年前) |
四射サンゴ 古生代のシルル紀〜石炭紀に栄えた原始的なサンゴで,今のサンゴの仲間ではない。逆円錐形や枝分かれした形状のものが多い。 日本では中国地方〜新潟県糸魚川市の秋吉帯の石炭紀の石灰岩から多産する。 |
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![]() 四射サンゴの一種 Rugosa 逆円錐状で尖ったところを海底に固着して生息していた。 スウェーデン ゴトランド島 古生代シルル紀(4億4400万年〜4億1900万年前) |
![]() 四射サンゴの一種 Rugosa 枝分かれした円柱状の群体の横断面で,1本1本の横断面が菊の花のように見える。 岡山県芳井町 古生代 石炭紀(3億5900万年前〜2億9900万年前) |
六射サンゴの仲間 中生代以降〜現在は六射サンゴや八射サンゴが繁栄している。 |
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![]() 六射サンゴの一種(デンドロフィルム) 枝分かれした円柱状のものが破片となった化石。 新生代新第三紀(約1500万年前) 岡山県新見市哲西町大野部 |