倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第524回自然観察会「中国山地の植物観察〜駒の尾山〜」
2017年6月3日(土) 報告


◆日 時 :2017年6月3日(土) 9時〜15時
◆場 所 :英田郡西粟倉村 駒の尾山
◆講 師 :狩山俊悟(学芸員)

◆参加者:26名


 今回は標高1000m級の山々が連なる氷ノ山後山那岐山国定公園にある駒の尾山(標高1280.5m)に登りながら,登山道沿いの植物を観察しました。


 
イベントの様子 イベントの様子

ダルガ峰林道にある登山口に集合しました。上着が必要なくらい,ちょっと肌寒い朝でした。

登山口から駒の尾山の頂上まで,標高差330m,距離約2kmの登山道を往復します。熊出没注意の看板にどきり。 
    
イベントの様子 イベントの様子

初夏を迎えた夏緑広葉樹林は、カッコウの声がよく響き,樹冠からこぼれる光が一層美しく見えます。

登山口から山頂までのほぼ中間地点の休憩小屋に到着。やっと中国山地が眺望できる所まで登ってきました。日があたる所では,フデリンドウの花が開いていました。

      
イベントの様子 イベントの様子

休憩小屋からは,なだらかな登りとなり,昼前に山頂に到着。360度の眺望を楽しみながらの昼食です。遥か遠くには,うっすらと小豆島も見えました。周りのササ原にはマダニが・・・・・・。

往復の登山道沿いで、岡山県の北東部に分布が限定される樹木を観察しました。(上)サラサドウダン (左下)ニシキウツギ (右下)コハクウンボク

       
イベントの様子 イベントの様子

足元には可憐な花が咲いていました。(左)ギンラン (右上)フモトスミレ (右下)ユキザサ

けがもなく、全員無事下山することができました。まとめでは,今日観察した樹木(岡山県の北東部に分布が限定される樹木と標高500m以上から見られる樹木)を復習しました。



 サラサドウダンの花の時期に合わせての登山でしたが,お天気に恵まれ,色々な花々に出あうことができました。
しかし,シカの食害防止のためにネットがかけられた樹幹も多くあり,荒れゆく林の現状を目の当たりにした観察会でもありました。わかりやすく解説してくださった狩山学芸員に感謝申し上げます。




(写真/文:島岡 浩恵)




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