倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第465回自然観察会 「クシバタンポポを探そう」
 2015年4月29日(水・祝) 報告

◆日 時 :2015年4月29日(水・祝)10時30分〜15時
◆場 所 :真庭市高田山上ほか
◆講 師 :狩山俊悟,博物館友の会幹事
◆参加者:32名



集合場所でテキストを見ながら,タンポポの頭花の用語解説,岡山県産タンポポ9種の特徴,タンポポの調査用紙の書き方の説明がありました。写真のタンポポは岡山県にはないカントウタンポポです。「是非見て下さい。」と,東日本の方から差し入れがありました。「東男に京女」の諺(ことわざ)が思わずもれるほどの随分たくましいタンポポでした。
クシバタンポポ探しが始まりました。車道沿いですが,あるところにはあります。
   
「クシバタンポポ見つけた!」。みんな歓声をあげながら,手にとってゆっくり観察したり,無心になって撮影したりしました。
車で観察地を移動。目の慣れた参加者は次々にクシバタンポポを見つけました。「葉の形は違うけど,総苞の形はクシバかな?クシバらしくないクシバ見つけた!」。
早速花粉を顕微鏡で見てクシバタンポポだと確認。葉の形だけでは同定のポイントにはならないようです。
   
昼食後,今日の観察会では希少種のカンサイタンポポのそろった花粉をiPad miniで見ました。花粉の均一・バラバラの判断は,子どもの方が上手です。
「キビシロタンポポ見つけた!」。初めて白いタンポポを見た参加者の方の感動が伝わってきますね。
   
最後の観察地では,テキストの検索表を見ながら,ヤマザトタンポポを観察しました。みんなヤマザトタンポポのレモン色の花をしっかり目に焼き付けました。
まとめの時間は岡山県産タンポポ属全種の特徴を復習しました。 今日一日で,岡山県産タンポポの3分の2を観察,しかもあまり見ることのできないタンポポが普通種という満足のいく観察会でした。参加者のみなさんは,岡山県内で一番クシバタンポポのわかる子どもたち,大人たちになれたはずです。
   
クシバタンポポ(総苞と頭花)
クシバタンポポ(総苞)
   
ヤマザトタンポポ(頭花)
ヤマザトタンポポ(総苞)



(文/写真:島岡 浩恵)




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