倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第402回自然観察会「重井薬用植物園観察会」
 2012年10月21日(日)報告

◆日 時 :2012年10月21日(日) 13〜15時
◆場 所 :倉敷市浅原20 重井薬用植物園
◆講 師 :片岡博行(重井薬用植物園)
◆参加者:27人


雲ひとつない秋晴れの空の下で開会のあいさつ。 午後にならないと咲かない,タヌキマメの花。


岡山県では自生地は1か所のみ,タカネハンショウヅル。
ミズアオイの花はほぼ終わっていましたが,果実と種子散布の仕組みを解説中。


古い瓦屋根に生育する,不思議な形の植物,ツメレンゲ。
湿地に生える野菊、ミコシギク。


葉がノコギリを連想させる,ノコギリソウ。外来のよく似た仲間はよく見かけますが,これは在来品。
真っ赤に紅葉したホソバヤマジソの花穂。


温室エリアを出て,湿地エリアに向かいます…が,フェンスの金網にもいろいろ「秋」が見つかります。
年配の方には懐かしい味?アケビの実。実の皮も炒めるとほろ苦くて美味 しいことはご存知でしたか?


豆と葉を煎じて飲むと痰(たん)を切るから,タンキリマメ(痰切豆)。ただし薬効は…?写真は花。
タンキリマメの実(さや)。花と実と種が全部同時に観察できました。


黒くてつやつやしたタンキリマメの種子。さやがはじけても,縁についたままです。
湿地に移動して木道の上から植物観察。手前の紫はサワギキョウの花。


サワギキョウの花の花粉を出す仕組みについて解説中。スイランの黄色い 花がたくさん咲いています。
タンポポに似ているけど,細い葉がランの葉に似ているので,「水蘭」と 名がついたスイラン。サワヒヨドリの花もたくさん咲いていました。


植物以外のものも観察しました。
手を近づけるとダンス?する,ヒラアシハバチの幼虫。サクラバハンノキの葉で,葉の縁に整列して食べていました。
温室に戻って,カワラケツメイのお茶と,甘いアケビの実,ほろ苦いアケビの 皮の肉味噌炒めを試食しながら,まとめをして解散となりました。



(文:片岡 博行/写真:稲岡 勝・稲岡 洋栄)




[博物館のホームページへ]