倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第365回自然観察会「粘菌観察会」
 2011年7月10日(日)報告

◆日   時:2011年7月10日(日)10時〜14時30分
◆観察場所:岡山市北区津島 半田山
◆講   師:高橋和成(岡山理科大学附属中学高等学校)


動物?植物?昨年10月にイグノーベル賞で話題になった不思議な生き物「粘菌」の観察会が初めて行われました。
雨上がりの晴天。子実体(肉眼でやっと見えるキノコのようなもの)が見られやすい絶好の粘菌日和だそうです。
はてさてどのような観察会でしょうか。


粘菌を葉っぱごとお菓子の箱にはりつけた標本を見せていただき,どんなものか 把握。
きらきらとした半田山のサンフレークの中。一番上の枯れ葉の裏や倒木の上を、 肉眼やルーペで観察します。これかなと思ったら、講師の高橋先生のところへ。


鑑定やいかに。「う――ん,これはカビですねぇ」…残念!
第一「粘菌」発見の少年。周りからの称賛の声 「すご――い!」


枯れ葉の上のシロジクキモジホコリ。このように子実体はルーペで観察ができるサイズです。
午後からは実体顕微鏡で観察しました。なんとも個性的な面白い姿に思わず,あだ名が続出。ソーセージ,目ん玉親父,金平糖。


詳しい種の同定には、時に600倍程度の倍率で子実体や胞子を観察する 必要があるそうです。
最後にアメーバの状態の粘菌を見せていただきました。なんとこれで一つ の細胞です。血管か葉脈の様なものが見えます。


希望者は飼育用の粘菌を持ち帰りました。餌は何故かクエーカー社のオートミールしか食べないんですって。
何だかとっても粘菌たちに興味と親しみを覚えた一日でした。
高橋先生わかりやすい説明をありがとうございました。 


(写真/文:中富 明子)




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