倉敷市立自然史博物館友の会の行事



特別企画「山口県化石採集の旅」
 2006年12月2〜3日報告


1日目
アンモナイト・イノセラムス・植物化石採集

なんといってもアンモナイト化石は最大の魅力である。雨の中,谷川にあるたい積岩をハンマーでたたく。この場所で4時間もよく頑張ったものである。



夕食

秋吉台ユースホステルでの夕食である。思いのほかのごちそうに舌鼓を打つ。アンモナイトの話題はこの時間になっても続いている。



秋芳洞夜のロマン探検

洞内の照明を全て消して,懐中電灯だけが頼りの探検である。ガイドの後に続いて歩く。明治に探検されて今のように整備されたというが,当時はたいまつをたいての探検だったのだろうか。見上げる天井は何も見えない。何も聞こえない。



黄金柱

気の遠くなるような時を経て,我々の前にそびえる「黄金柱」の姿は,ただただ驚きである。秋芳洞内のハイライトである。



2日目
長登鉱山跡,石灰岩・ウミユリの化石観察

道路脇に露出している石灰岩に見事なウミユリの化石が見える。交替で触ったり眺めたり,熱心に勉強した。



長登鉱山跡,スカルン鉱物・黄銅鉱・輝コバルト鉱採集

奈良時代にはすでにここの鉱山から沢山の銅が産出されていた。奈良の大仏を作るのに使われた銅もここの産であることが近年わかってきた。また,輝コバルト鉱は日本でも重要な産地であった。



美祢市歴史民俗資料館見学

資料館の学芸員の熱心な説明に聞き入る。



美祢市化石館見学

巨大なアンモナイト化石のモニュメントである。しかし,世界中には直径2mくらいの大きさのものがあるというから驚きである。



美祢市化石採集場

昼食はバスの中で済ませて,化石の採集をする。主として植物化石だが,中には昆虫もある。恐竜の化石があってもおかしくない地層である。資料館の学芸員が ,「ぜひ,恐竜を発掘してください!」 参加者は,「任せてください!」
すごい意気込みである。



大嶺町滝口炭田跡・層見学

無煙炭の炭層を見ることが出来る。道路脇の露頭に黒々とした炭層が続く。化石採集の旅最後の観察場所になった。2日間何千万年も昔の地球を学んだ。そしてそれが現代にもつながっている。まさにロマンの旅であった。



(写真/文:稲若 邦典)




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