倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第244回自然観察会「弥高鉱山跡の観察」
 2006年5月21日報告


 14時20分に,在来線のJR新倉敷駅改札口に集合(参加者16名)し,14時34分発の矢掛行きバスに乗車。
 約20分で弥高銅山バス停に到着。
 そこから徒歩で約150m先の弥高鉱山跡向かう。久々の晴天に恵まれ,木陰の欲しい暑さだった。
 初めに,武智学芸員より,観察時における幾つかの注意があり,その後,弥高鉱山周辺の地質と鉱床,並びに,この鉱山跡 で見られる鉱物について説明があった。それから,各自が思い思いに分かれて,ハンマ−で石をたたいて割り,観察がはじまった。


弥高鉱山
現在は閉山しているが,この鉱山は1949年まで,銅,鉛,亜鉛が採掘されていた。
ズリの大きさから,かなり盛大に採掘が行われていたことが窺われる。

弥高鉱山周辺の地質と鉱床
鉱山周辺は主に白亜紀の泥岩,流紋岩,花崗岩が分布している。
泥岩と流紋岩は,部分的に花崗岩質のマグマにより熱変成作用を受けている。鉱床は流紋岩割れ目に熱水が流入し,その熱水から銅,鉛,亜鉛などの鉱物が沈殿してできた鉱脈鉱床と呼ばれる形式のものである。

本日みられた鉱物
硫砒鉄鉱,黄銅鉱,方鉛鉱,閃亜鉛鉱,石英,緑泥石,孔雀石

観察の様子


(写真/文:田邉 義明)




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