令和にちなんだ植物
萬葉集 巻五に登場する植物
 
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『万葉集』巻五
の「梅花謌卅二首并序(梅花の歌 三十二首、并せて序)」にある一文


《原文》

于時、初春月、氣淑風披鏡前之粉、薫珮後之香

《書き下し文》

時に、初春の月にして、気淑く風和ぎは鏡前の粉を披き、は珮後の香を薫す



梅=ウメ(バラ科)  蘭=フジバカマ(キク科)
 

 

出典箇所(例歌・例文・例巻など) 植物名 標準和名 科名 備考
5-793後文 蓋し聞く、四生の起滅は夢の皆空しきが方く、三界の漂流は環の息まぬが喩し。・・・釋迦能仁も雙林に坐して、泥をんの苦を免れたまひぬといふこと無し。・・・ 大伴旅人 サウジュ(雙樹・雙林) サラソウジュ フタバガキ科 渡来植物:インド〜東南アジア原産
5-798 妹が見し棟の花は散りぬべしわが泣く涙いまだ干なくに アフチ(相市・阿布知・安布知・安不知) センダン センダン科  
5-802 瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ 何處より 來りしものそ 眼交に もとな懸りて 安眠し寢さぬ 山上憶良 ウリ(宇利) マクワウリ ウリ科  
5-802 瓜食めば 子ども思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ 何處より 來りしものそ 眼交に もとな懸りて 安眠し寢さぬ 山上憶良 クリ(栗・久利) クリ ブナ科  
5-810の序 大伴淡等謹みて壮す 梧桐の日本琴一面・・・  ゴドウ(梧桐) アオギリ アオイ科 渡来植物:中国原産
5-817 梅の花、咲きたる園の、青柳は、蘰にすべく、なりにけらずや 粟田大夫 アオヤギ(青柳) シダレヤナギ ヤナギ科 渡来植物:中国原産
5-818 春さればまづ咲く宿の梅の花獨り見つつや春日暮さむ 筑前守山上大夫 ウメ(梅・烏梅・汗米・宇米・有米・于梅) ウメ バラ科 渡来植物:中国原産
5-829 梅の花、咲きて散りなば、桜花、継ぎて咲くべく、なりにてあらずや 藥師張氏福子 サクラ(桜花) ヤマザクラ バラ科  
5-892 風雜へ 雨降る夜の 雨雜へ 雪降る夜は 術もなく 寒くしあれば・・・棉も無き 布肩衣の 海松の如・・・ 山上憶良 ミル(美留・海松・見流) ミル ミル科 海藻
 
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