高梁川流域の自然シリーズ6

秋の河原の生きもの

時間 文字スーパー ナレーション
0:00
秋。高梁川の河原。山々が色づくように,河原にも秋の風が吹いてきました。高梁川の下流の河原に生活する生きものにとっても,秋は冬支度に忙しい季節です。秋の河原に,生きものたちを訪ねてみました。
0:40 オギ
ススキに似ていますが,この付近の河原に生えているのは,ほとんどがオギです。
0:53 カワラハンノキ
名前の通り,河原に生えるカワラハンノキ。もう翌年の早春に開く花の準備ができています。カワラハンノキは雄花と雌花を別々につけます。
1:11 タコノアシ
最近めっきり少なくなったタコノアシ。ちょうどタコの足をさかさまに向けたようですね。
1:24 トノサマバッタ
トノサマバッタは,丈(せ)の低い草地を好みます。意外と秋の終わり頃まで生活している昆虫です。
1:39 エンマコオロギ
秋の夜長を高らかに鳴くエンマコオロギも,昼間は石の下でひっそり過ごしていました。
1:53 マツムシ
丈(せ)の高い草地を好む昆虫もいます。オスの鳴き声につられて,メスのマツムシが寄ってきました。
2:05 ハネナガイナゴ
こちらはハネナガイナゴ。ひところは姿をみせなくなっていましたが,またかなり数が増えてきました。
2:13 チョウセンカマキリ
チョウセンカマキリも丈(せ)の高い草地を好みます。じっとしているとササの枯れ葉とそっくりですが,カマキリはこうして獲物が近づくのを待っているのです。
2:31 キタテハ
セイタカアワダチソウの花にキタテハが訪れました。秋,キタテハはしっかり蜜(みつ)を吸い,体力をつけてから冬眠に入ります。
2:42 ミゾソバ
河原にミゾソバの大群落がありました。花の色は,濃いものや,おちょぼ口にみえるものなど,いろいろです。
2:56 ホソヒラタアブ
ミゾソバの花には、ハナアブの仲間がよく訪れます。ホソヒラタアブもハナアブの一種です。花の蜜をおいしそうになめていますね。
3:10 ヤナギタデ
水辺に生えるヤナギタデ。葉をかむとピリッと辛いのが特徴です。
3:20 シロバナサクラタデ
白い穂が垂れ下がるシロバナサクラタデ。
3:32 サクラタデ
そしてピンクの花をつけるサクラタデ。
3:45 マユタテアカネ(メス・オス)
アカトンボの仲間のマユタテアカネ。赤みは,メスよりオスのほうが鮮やかですね。
4:09 ヒメキベリアオゴミムシ
水辺で生活するアオゴミムシの仲間,ヒメキベリアオゴミムシが見つかりました。水面を移動するのもおてのものです。
4:18 ヘビトンボの幼虫
こちらはヘビトンボの幼虫です。足がたくさんあるようにみえますが,前の6本だけが足で,残りはエラです。このエラのおかげで,水中でも呼吸ができるのです。
4:33 モクズガニ
川で大きく育ったモクズガニは,秋になり,これから産卵のために海へ下っていきます。
4:54 ハリガネムシ
同じ水たまりに,珍しい生きものがいました。ハリガネムシは,カマキリのおなかから出てくることのある寄生虫です。
5:09 オオカマキリ
カマキリの体内で育ったものがどうして水中に戻ることができたのでしょう。見るとオオカマキリが水面に浮いているではありませんか。ハリガネムシが脱出したあとなのでしょう。
一つの生命が終わろうとしている姿がここにみられます。
5:22 ジョウビタキ
例年9月の下旬から姿を現す冬鳥のジョウビタキ。
5:32 モズ
モズの高鳴きは,秋の訪れを感じさせてくれます。秋から冬の終わり頃にかけて,モズは一羽ずつ縄張りを構えて過ごします。


秋の河原で生活する生きものは,これから厳しい冬に備えます。


草花が咲き乱れる河原は,今年も変わることなく,秋の陽射しを浴びて光っているのです。
6:23
終了




ビデオ視聴]   [番組一覧

Copyright ©1997- Kurashiki Museum of Natural History.All Rights Reserved.