倉敷の身近な自然シリーズ5

コナラ林のいきもの

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倉敷市内の丘陵地に見られるコナラ林の主役は,コナラとアベマキです。どちらもドングリができる樹木で,春に葉を開き,秋には紅葉して葉を落とします。その間,このコナラ林ではどんな生きものに出会えるでしょうか。
0:39 コナラの花
コナラの花は,4月下旬に咲きます。穂のようになってぶら下がっているのが,雄花の房です。
0:55 アベマキの花
アベマキの花も同じ頃咲きます。雄花の房はコナラより太くて長く,緑が濃いのが特徴です。
1:10 カシワクチブトゾウムシ
若いアベマキの葉の上に,小さなゾウムシを見つけました。カシワクチブトゾウムシです。
1:32 ニホンアカガエル
池や田んぼの水たまりなどでは,ニホンアカガエルのオタマジャクシが見られます。早春に生まれ,梅雨の頃には親と同じ姿となって上陸していきます。
2:02 シジュウカラ
シジュウカラは,春先になると盛んにさえずり始めます。これから子育ての時期です。朽ちた杭の中にはヒナがいるようです。エサを与え,ヒナのフンを遠くへ運んで捨てます。
2:28 ウグイス
日頃茂みの中にいて,姿の見つけにくいウグイスも,春先にはこずえの目立つ場所で盛んにさえずります。
2:49 ヤママユ
コナラのこずえに大きなイモムシがいました。ヤママユの幼虫です。黄緑色の体は葉とまぎらわしく,見分けるのが大変です。
3:10 濃緑のコナラ林(黒崎)
夏のコナラ林です。淡い緑がまだら模様を見せた新緑の林と違い,濃い緑一色となりました。林の中に入ってみましょう。
3:27 コナラの幹
コナラの幹には縦すじがはっきり出ます
3:40 アベマキの幹
こちらはアベマキ。コナラに比べ,幹には縦すじがはっきりせず,表面のデコボコが目立ちます。
3:50 ウバユリの花
ウバユリは真夏に林の中でひっそりと花を咲かせます。
3:59 ミヤマノコギリシダ
岡山県では,倉敷市内のコナラ林にこの一株しか生育が確認されていない,ミヤマノコギリシダ。
4:11 ミンミンゼミ
ここ酒津八幡山では,倉敷市内では珍しく,たくさんのミンミンゼミが鳴いています。
4:25 カブトムシ
子供たちの人気者,カブトムシやクワガタムシもコナラ林をすみかとしています。
4:35 コクワガタ
コクワガタは倉敷市内で最も普通に見られるクワガタムシです。
4:43 ヒラタクワガタ
こちらはヒラタクワガタ。太くてがっしりした大きなアゴを持っています。
4:56 シロスジカミキリ
コナラの幹に,何かがかじったような傷があります。これはシロスジカミキリが卵を産んだあとです。幼虫は生きている木を食べて成長します。


草の葉先に,何者かがかじり取った跡を見つけました。
5:16 ノウサギ(草・フン)
このフンなら,どうやらノウサギのようです。
5:38 紅葉のコナラ林(由加山)
コナラ林が一番彩り鮮やかになるのは,紅葉の時期です。


秋はまた,さまざまな樹木の実りの季節でもあります。
6:02 コナラのドングリ
細長いドングリを落としたコナラ。
6:07 アベマキのドングリ
アベマキは倉敷市内でもっとも大きなドングリをつけます。林の中には,いっぱいドングリが落ちています。
6:19 ウリハダカエデの紅葉と実
コナラ林の中で,ウリハダカエデがひときわ鮮やかな紅葉を見せています。
6:36 ノグルミの黄葉と実
ノグルミの葉は黄色く色づきます。
6:50 シギゾウムシ類の幼虫
穴のあいたドングリがありました。穴をあけたのはこの虫,シギゾウムシ類の幼虫です。幼虫はドングリの中身を食べ,成長すると外へ出て,土の中でサナギになります。
7:09 クロコノマチョウ
薄暗い林の中で,クロコノマチョウを見つけました。落ち葉の中にまぎれると見分けにくいですね。


やがて近づく冬の足音とともに,多くの生きものたちは眠りにつきます。来年の春もまた,新しいたくさんの命が私たちを楽しませてくれることでしょう。
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終了




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