玄武岩中のかんらん石（かんらんせき）　olivine　［戻る］


玄武岩中のかんらん石は，鉄よりもマグネシウムに富む苦土かんらん石という種類が普通である。苦土かんらん石は石英と共生せず，玄武岩のように苦土かんらん石を顕著に含む岩石には石英は含まれない。宝石名でペリドットと呼ばれているものは美しい緑色の苦土かんらん石である。

玄武岩中に斑晶として含まれるかんらん石はオリーブ色〜黄緑色・緑色でガラス光沢があり透明感がある。普通は２mm以下で細かく，まばらに含まれるだけなので観察には注意がいる。しかし，かんらん石に著しく富む玄武岩もあり，その中には３mm以上のものもしばしば含まれる（下の右写真）。
頑火輝石に似るがそれより褐色味に乏しいことが多い。小粒のものは肉眼で頑火輝石と区別困難。
なお，石基には顕微鏡的な大きさで斜長石や輝石類などと共に多く含まれている。



玄武岩中のかんらん石の斑晶の例：透明感のあるオリーブ色粒状。

かんらん石に富む玄武岩中のかんらん石の斑晶の例：矢印先。黄緑色粒状で３mm以上に達する。

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玄武岩中のかんらん石 olivine
色／オリーブ色〜黄緑色・緑色
透明度／透明〜半透明。
光沢／ガラス光沢
硬さ／ナイフより少し硬い
形態／粒状
へき開／不明瞭（認められない）
成分／マグネシウム・鉄などのケイ酸塩：(Mg,Fe)2(SiO4)