【ホウ素(ほうそ)】(13族 元素記号:B)   [周期表へもどる]
 
<自 然界での産出>
 花こう岩に伴われるペグマタイトやスカルンという岩石に電気石や斧石などとして産出するが,資源的に重要なのは乾燥気候の大陸内部の湖からカ ルシウムやナトリウムを主とする白っぽいホウ酸塩(コールマン石,ウ レックサイトなど)として産出するものである。
<用途>
 硬質耐熱ガラスの成分や,ゴキブリの駆除剤(ホウ酸団子)など。

ウレキサイト
 ウレックサイト  ulexite

成分:ナトリウム,カルシウムの含水ホウ酸塩 NaCaB5O6(OH)6・ 5H2O
 乾燥気候の大陸内部の湖が干上がり,大規模に生成し,ホウ素資源として重要
・アメリカ

鉄電気石
  鉄電気石 schorl
成分:ナトリウム,鉄,アルミ ニウム,ホウ酸を含んだ複雑なケイ酸塩  NaFe3Al6(BO3)3Si6O18(OH)4

 花こう岩に伴われるペグマタイトという特殊な岩石に産出する。電気石には多くの種類があるが,写真のような黒い 鉄電気石が普通。産出は多いが,ホウ素含有率が低く,ホウ素資源とならない。
・福島県石川産 (白い部分は長石)
武田石
  武田石 takedaite   
成分:カルシウムのホウ酸塩  Ca3(BO3)2

 1995年に岡山県高梁市備中町布賀から世界で初めて発見された鉱物。灰白色塊状で,マグマの熱で変成した石灰岩に伴い産出。産 出が少なく,ホウ素資源とならない。
・岡山県高梁市備中町布賀