アワルワ鉱 awaruite Ni2Fe〜Ni3Fe 等軸晶系   [戻る]

非常に明るく,白色。自然白金・自然鉄・自然ニッケルに似る。自然銀に比べ硬く,研磨時の擦痕は少なく,平滑な研磨面が得られる。錆びにくい。他形のことが多いが,時に6面体の自形を示す。
蛇紋岩中にしばしば見られ,ペントランド鉱,自然銅,磁鉄鉱などと共生する。これはもとのかんらん岩中のかんらん石などに固溶されていたFeや微量のNiが蛇紋岩化の際に遊離し,アワルワ鉱となったものである(かんらん岩の蛇紋岩化の際は還元環境となり,アワルワ鉱や自然銅などが生成しやすい)。
Ni2Fe〜Ni3Feの範囲で組成変動があり,これは光学的性質にあまり影響しない。

反射色/白
反射多色性/なし
異方性/なし
反射率(λ=590nm)/約60%
ビッカース硬度(kgf/mm2)/210〜420
内部反射/なし



アワルワ鉱 岡山県新見市大佐平行ニコル
蛇紋岩中。明るい白。不規則粒状をなすことが多いが,写真の中央左寄りには6面体の自形の断面が4角に見えている。
周囲の暗灰色部分は蛇紋石。