東京ステーションホテルで開催された、「平成30年度日本遺産認定発表 及び 認定証交付式」に出席いたしました。
昨年の「一輪の綿花から始まる倉敷物語~和と洋が織りなす繊維のまち~」の認定に続き、今年は「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」が追加認定、そして、岡山市、総社市、赤磐市と共同で申請をした「『桃太郎伝説』の生まれたまち おかやま~古代吉備の遺産が誘う鬼退治の物語~」が、新たな日本遺産として認定されました。
「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」は、江戸から明治にかけて、北海道から日本海側・瀬戸内海を経由して大阪に至る、当時の我が国の大動脈であった北前船が繁栄をもたらした、寄港地や船主集落がテーマであり、その中で、下津井の港と玉島の港は大きな役割を果たしていました。
北前船寄港地のストーリーは、昨年、東北を中心とした11市町での連携により、日本遺産に認定されていましたが、同じく本市が昨年認定された日本遺産「一輪の綿花から始まる倉敷物語~和と洋が織りなす繊維のまち~」のストーリーと深いつながりがあり、既に認定された自治体との間で交流が始まり、昨年の「北前船寄港地フォーラム in おかやま」の開催、さらに連携市町との交流を深めたことで、この度、本市を含めた27市町で追加申請を行い、認定されました。これだけ全国的な規模の日本遺産の認定は他にはありません。
そして、もう一つの認定ストーリーは、「『桃太郎伝説』の生まれたまち おかやま~古代吉備の遺産が誘(いざな)う鬼退治の物語~」です。桃太郎のモデルとされる吉備津彦命が、温羅(うら)と呼ばれた鬼を退治する伝説の舞台として、古代吉備の遺跡がつながるストーリーで、連携する4市での新規認定となりました。
本市では、吉備津彦命が、温羅の矢を、そびえる巨石で防いだとされる「楯築遺跡」、鯉となって逃げる温羅を鵜となった吉備津彦命が捕まえた地とされる「鯉喰神社」、そして、吉備津彦命の子孫とされる下道氏がまつられているとされる「箭田大塚古墳」、さらには桃太郎伝説に登場する特産品の「桃」や「きびだんご」などが、構成文化財となっております。この認定は、古代から、この地域が重要な場所であったことの表れと言えます。
平成30年度の日本遺産の新規認定は、全国から76件の申請中13件となり、昨年度の79件の申請に対する17件の認定と同様、狭き門となりました。こうした中で、本市で2つのストーリーが新たに認定となったことは、大変名誉なことです。また、本市は全国で初めて3つの日本遺産を有するまちとなり、さらに、この度、庄地区や真備地区の構成文化財が新たに加わることによりまして、 倉敷市全域に日本遺産の構成文化財が存在することとなりました。まさに、「日本遺産のまち倉敷市」となる大変名誉ある認定になったものと受け止めております。
これもひとえに、受け継がれてきた歴史や文化を大切に守り育ててこられた地域の皆さま、認定に向けてご尽力頂いた皆さまのお力によるものであり、あらためて厚く御礼申し上げます。
今後も、「日本遺産のまち倉敷市」として、更なる地域活性化に努めてまいりたいと考えております。
2018年5月24日 木曜日
11:00 AM〜