人材育成と仕事環境

人材育成

倉敷市では、「倉敷市人材育成基本方針」に基づき、人材こそが最も重要な経営資源との認識に立ち、一人ひとりを「育てる」人材育成を進めています。市民とともによりよい「くらしき」をつくるため、職員一人ひとりが「チームくらしき」として最大限に能力を発揮できるよう、研修制度や自己啓発の支援などによって、長期的、計画的にサポートしています。

職員に求められる能力

倉敷市役所にはさまざまな部署があります。子育て、教育、文化・産業、生活環境、福祉、市民協働など、分野ごとに細分化された業務があり、それぞれに求められる専門的な知識と遂行のためのノウハウがあります。窓口業務のように常に人と応対する仕事もあれば、デスクワークが中心の仕事や庁外へ出ていく仕事もあります。業務が多岐にわたるがゆえに、市役所の組織は複雑化・専門化しているので、当該部署の専門知識はもちろん、いろいろな分野の広範な知識と能力も求められます。

職員に求められる能力の例

  • 課題発見・
    課題解決力
  • 交渉折衝・調整力
  • コミュニケーション力
  • 意思決定・判断力
  • 企画立案・
    政策形成力
  • 幅広い知識・
    視野・教養
  • 専門的知識・技術力
  • マネジメント力

研修制度

倉敷市では、職員の能力や意欲を向上させ、自己実現を図るため、「自己研修」、「職場研修」、「研修所研修」、「派遣・交流研修」の4つを柱とした研修体系で研修を進めています。
自発的に行う「自己研修」を基本とし、「職場研修」によって支え、「研修所研修」等で補うことで、様々な角度から能力向上を図り、市全体の組織力向上につなげています。

  • 自己研修

    自ら能力を高める

    職員自らが知識・技能などを身につけるため、主に勤務時間外を利用して主体的に取り組む研修です。一人ひとりが自己のキャリアをデザインし、能力のレベルアップを図ります。

  • 職場研修

    職場が能力を引き出す

    業務遂行に必要な知識、技能、ノウハウなどを、仕事を通して計画的・継続的に学びます。専門的職種ごとの研修や、専門性の高い行政分野ごとの研修など職員同士で学び合います。

  • 研修所
    研修

    組織に必要な能力を
    高める

    市職員として必要な知識、能力などを体系的・集中的に学習するとともに、自己のキャリアプランに応じて研修を選択し、必要な能力を伸ばします。普段の業務では得られない「気づき」や職員同士の交流が図れる機会でもあります。

  • 派遣・
    交流研修

    他市・研究機関に学ぶ

    専門研修機関や他の自治体などに職員を派遣して、幅広い視野、専門性の高い知識・技能などを修得します。年間のべ800名近くを派遣しています。

職員研修体系

自己研修
  • 通信教育講座助成
  • 資格取得助成
  • 大学・大学院修学助成
  • 職員自主研究活動支援
  • アフターファイブ研修
職場研修
  • 所属研修(3分間会議・職場ミーティング・専門研修 )
  • 職種・職域研修(業務新任者研修・専門研修)
  • 職場研修支援
研修所研修

基本研修

  • 新採用職員研修
  • 階層別研修
  • 昇格者研修
  • キャリアデザイン研修 等

実務研修

  • 政策形成能力養成
  • 折衝・調整能力養成
  • 自己管理能力養成
  • コミュニケーション能力
  • 職務遂行能力養成
  • 技術職員現地視察

特別研修

  • OJTスキルアップ研修
  • CS向上運動セミナー
  • 人権セミナー
  • 会計年度任用職員研修
  • メンタルヘルス研修
  • 高梁川流域自治体合同研修
  • 他市職員交流研修 等
派遣・交流研修

長期派遣研修

自治大学校、市町村アカデミー 等

短期派遣研修

市町村職員研修センター、建設技術センター 等

先進都市派遣研修

先進的に事務事業を展開している自治体

自己啓発の支援

倉敷市では、職員一人ひとりの自己啓発意欲を引き出し、能力の向上を図るため、主体的に学習に取り組む職員を積極的に支援しています。

自己啓発支援

  • 資格取得助成

    職務上必要と認められる資格を取得するための経費を助成します。
    (一級建築士、技術士等)

  • 通信教育講座受講助成

    通信教育講座(約100講座)を受講する機会を提供し、経費の一部を助成します。

  • 大学・大学院修学助成

    専門知識や能力を習得するために大学・大学院で修学する経費の一部を助成します。

  • 放送大学受講助成

    放送大学で専門科目を体系的に学習する学費の一部を助成します。

仕事環境

人事評価制度

人事評価制度とは、職員個々の具体的な行動や、職員個々が設定した目標の達成度を自己及び上司が評価し、その評価結果を処遇やキャリア開発に活用する制度です。この制度の導入により、職員のやりがいや使命感を高め、意識改革を進めることができます。さらには、組織力の向上が図られ、それが私たち職員の最終目的である「市民の満足度、信頼感の向上」につながると考えています。

ジョブローテーション制度

倉敷市では資格職・専門職を除き、一般行政職の職員は、係長級に昇格するまでに3つ程度の部署を経験し、配置された所属において、一定の経験や知識の習得ができるよう、3年から5年程度の在課年数を基本として異動するジョブローテーション制度を採用しています。これは、仕事に関する知識の幅を広げ、様々な経験を積むことで、さらに新鮮なモチベーションを得る機会を連続的に提供していこうというものです。日々の業務において課題をクリアしていく一方で、仕事の幅を広げ、未来に夢を描き、その実現に向かって進んでいくため、スキルアップしていくことが求められます。

独自のまちづくりを進めるための政策形成能力や創造力。そして既成概念にとらわれず、自ら課題を発見し解決していく能力。さらには市民の方と信頼関係を保ちながら、ともにまちづくりを進める能力。目標管理や事業を評価する能力などを向上していくことが必要になります。

ジョブローテーション制度の採用※例示

3年→5年→4年
  • 係長に昇格するまでに3つ程度の部署を経験
  • 1つの課に3年〜5年程度在課し、一定の経験、知識を身につける

自己申告制度

全職員を対象とし、職員自身が毎年今後の人事異動やキャリアデザインに関する希望などを申告する制度です。仕事へのやりがい等職務に対する状況を自己分析するほか、上司との話し合いの場を持つことで、今後のキャリアデザインについて、職員と職場双方で共通認識を深めていきます。

チャレンジ制度

特定の部署への異動について、「異動希望先」で従事したいこと、できることを自己PRし、異動希望を申し出るものです。
これは、自らの資格・経験を希望する業務に直接的に活かそうと常日頃から自己研鑽に励んでいる職員の人事異動を支援するとともに、異動希望を能動的に表明する機会を提供することで、職員のモチベーションを向上させ、さらには組織の活性化を図ることを目的としています。

庁内公募制度

特定の部署が特定業務に関する担当者を募集し、その部署を希望する職員が自ら異動希望を申し出るものです。
特定業務の実施にあたり、必要な能力・経験を有する人材を広く庁内から募ることにより、適材適所の配置に努め、組織の活性化と効率的な行政運営を図ることを目的としています。