倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第519回自然観察会「おかやま自然探訪53」
 2017年4月9日(日) 報告

◆日 時 :2017年4月9日(日) 10時30分〜14時45分
◆場 所 :
浅口市鴨方町本庄 竹林寺山
◆講 師 :松岡友和(岡山天文博物館),自然史博物館学芸員
◆参加者:53名

 今回は岡山県南西部,浅口市にある岡山天文博物館を訪ね,職員の方の案内で館内見学と竹林寺山の山頂近くの岡山天体物理観測所周辺の自然観察をしました。



イベントの様子 イベントの様子

博物館ロビーにある大型モニターで松岡学芸員から施設の俯瞰風景を見ながら説明を聞きました。

まずは,館内の太陽観測室で望遠鏡を覗いて太陽黒点やプロミネンスを観測しました。あいにくの曇り空でしたが,一瞬太陽が現れた時に黒点を見ることができた幸運な人がいました。

    
イベントの様子 イベントの様子

粟野館長からは,もうじき完成予定の3.8m新技術望遠鏡の説明を聞きました。実際の分割鏡の一枚を触ってみることができました。

このあと,山頂近くの岡山天体物理観測所までの道を興味分野別に分かれて観察しました。図鑑を見ながら,タンポポやスミレの仲間の特徴を確かめました。

      
イベントの様子 イベントの様子
山頂近くで昼食をとり,交替して観測所内にある188cmの反射望遠鏡の見学をしました。

午後は,観測所から神社まで,二次林の中を往復しました。ウグイスの巣を発見!

       
イベントの様子 イベントの様子

ベニボタルをゲット!触れるかな?

「天文観測に適した自然環境の中で観察できたもの」という視点にたって,各分野別のまとめをしました。


 岡山天体物理観測所は、「よく晴れること」「空が暗いこと」「大気が安定していること」という天体観測に欠かせない3つの条件を兼ね備えた適地として,1960年に開所されました。切り開かれた明るい場所は,天文観測に適した自然環境と同時に動植物の生育にも適した自然環境です。また,花こう岩や今日観察した流紋岩は,宇宙から見れば大変珍しく,地球という惑星ならではの岩石であるそうです。「宇宙」「太陽系」「地球」とのつながりを常に感じながら自然観察ができた楽しい一日でした。

 粟野館長をはじめ,施設の案内・天文の説明・自然観察会に同道して下さった松岡学芸員,そして岡山天文博物館の皆様にお礼申し上げます。



(写真/文:島岡 浩恵)




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