倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第479回自然観察会 「神鍋山バス観察会」
 2015年9月6日(日) 報告

◆日 時 :2015年9月6日(日)7時30分〜18時
◆場 所 :兵庫県 神鍋高原周辺
◆講 師 :狩山俊悟・武智泰史(自然史博物館),坂本明弘,友の会幹事
◆参加者:43名



雨男&雨女の力強し!駐車場で身支度をして,いざ出発。
神鍋山登山口近くの風穴を見学。下の方に手を伸ばすと冷気がでているのが感じられます。
   
滑るので足下に注意してひたすら上りました。
頂上は霧が立ちこめ,夢の世界のようです。火口の縁をめぐり観察します。右側が火口の斜面です。崩れておらず,のぞき込むとすっきりと美しい形です。今日ははっきりと見えないのが残念!
   
ツリガネニンジンと,岡山にはないフクシマシャジンの違いについての説明。
フクシマシャジン。萼片がツリガネニンジンよりも太く,花弁はドレスの裾の様に広がっています。
   
スコリアの説明。珪酸質の少ないさらさらのマグマが空中に吹き出し,冷えて固まったときにできるそうです。冷える時に酸素にさらされる時間が短かったものはマグマの鉄分が黒っぽい磁鉄鉱Fe3O4となり,磁石につきます。
集合場所に,ヤマナメクジがいました。ちょうどお寿司の握りくらいのサイズです。「薬として丸呑みにするって聞いたことあるよ。」「え―ッ!?」「体を這わせて治療に使うとか」「ヒルじゃなくって?」まがまがしい会話が飛び交います。
―気持ち悪いけど,離れられない3人。―
   
麓の地層の観察です。主に玄武岩質のマグマが酸素に長くさらされて固まってできた暗赤色(Fe2O3に富む)のスコリアが降り積もって層になっています。巨大なガトーショコラのようです。
バスで移動して,稲葉川沿いの風穴など溶岩流の観察をしました。雨はやみましたが,川は濁流となっていました。最後にまた風穴をのぞき,無事現地を出発しました。  とてもコンパクトに火山のことをいろいろ知ることができる観察会でした。皆様,お世話になりありがとうございました,お疲れ様でした。



(文/写真:中富 明子)




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