倉敷市立自然史博物館友の会の行事



自然観察会 「美観地区でツメレンゲを探そう」
 2010年10月23日(土)報告

◆日    時:2010年10月23日(土)9時30分〜12時
◆観察場所:倉敷市本町ほかの倉敷美観地区
◆天   候:晴れ
◆講   師 : 自然史博物館学芸員,友の会幹事


ツメレンゲはベンケイソウ科の多年草で,野生では乾燥した岩の上などに生えていますが,街中では古い瓦屋根がお気に入りです。
瓦屋根と岩場の環境はよく似ているのでしょうか。全国的には減りつつあるこのツメレンゲ,本葺き屋根の多い倉敷美観地区ではまだ多くの個体が生き残っています。
博物館前で説明を受けた後,ツメレンゲ探しに出発しました。


さっそく第1号を発見!これはつい最近 葺き替えられた屋根のようです。
本葺きの瓦の間に詰められた土に根を張って生きています。


ゆったりと進む川舟を横目 に,我らがツメレンゲ探検隊は進みます。
間近で見えたツメレンゲの大群!もう少 しで開花のようですね。


こんな所にまで!鳥居の上に積まれた石の間から顔を出すツ メレンゲに一同びっくり。
屋根ばかりとは限りません。今度は石垣にもご注目を。



 野外観察の終了後,博物館で観察のまとめと,岡山県の 絶滅危惧植物について狩山学芸員から説明がありました。
今回の観察会では,過去に確認されていた場所のうちいくつかが消滅してしまっていた一方で,新たな 生育地の発見もあり,人々の営みとともに生きるツメレンゲの盛衰を目の当たりにすることができました。



(写真/文:岡本 泰典)




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