倉敷市立自然史博物館友の会の行事



第287回自然観察会「おかやま自然探訪18」
 2008年5月6日報告

◆日 時 :2008年5月6日
◆場 所 :久米郡美咲町 栃原
◆参加者:71名


”新緑の 葉かげにおどる 捕虫網”
 2008年ゴールデンウィーク最終日は,五月晴れのもと薫風相和し,昆虫少年たちの歓声が新緑の山々に谺(コダマ)する楽しい観察会になりました。
  参加者71名。


まず各担当の学芸員から今日の見所の紹介。
 先頭を案内する地学担当の武智学芸員からは,はんれい岩や千枚岩の説明がありました。
昆虫担当の奥島学芸員からは,最近開発された新しい昆虫採集法,名付けて「お掃除採集法(幹掃き採集法)」の説明がありました。


集合場所かたわらの建物の柱に動物のつめ跡発見!
 「可能性としてはテンが有力かな?」と江田学芸員。
出発後,道路を渡って里地,里山へ。


出発から30分経過。ところが狩山学芸員率いる植物グループは数十メートルしか進まない。牛歩の如き熱心な観察です。
一方,昆虫グループは,虫を求めて網を振りかざしながら,里山の奥へと分け入ります。


里地,里山を抜け,昼食場所は社寺林豊かな四之宮八幡宮の境内です。ここには本日の一品イチイガシ(県内には3ヶ所のみ分布)があります。食事も忘れて眺めいる人もいます。
 またイチイガシの林のみで発見されている珍しいテントウムシをさがそうと,果敢に捕虫網を振っている人もいます。
動物グループは境内でアオサギのものらしい巣を観察。アオサギの卵の殻を拾った人もいます。
 みんな,いい顔していますね。


「サビカミキリの幼虫かな?」
 社寺林の中で見つけたカミキリの幼虫が,どんなカミキリになるか家で育ててみるそうです。
お掃除採集法(幹掃き採集法)に初挑戦の奥島学芸員。
 刷毛で樹皮を掃く手さばきはお見事!


アベマキの腐敗倒木を大人の方にナタで割ってもらいます。どんな昆虫が出てくるか,固唾(カタズ)を飲んで待つ子どもたち。
社寺林の中は一瞬ひっそりと静まり返ります。
まとめの会では最も多くの昆虫を見つけることができた少年に,すてきなプレゼントが贈呈されました。63種類も確認したそうです。


(写真/文:島岡 浩恵)




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