野ざらし紀行の植物
 
野ざらし紀行に登場する植物を一覧表にしました。
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出展箇所(例歌・例文・例巻など) 植物名 標準和名 科名 備考
僧朝顔幾死かへる法の松 朝顔 アサガオ ヒルガオ科
いもあらふ女西行ならば歌よまん サトイモ サトイモ科
梅白し昨日や鶴をぬすまれし ウメ バラ科
樫の木の花にかまはぬすがたかな カシ(アラカシ?) ブナ科
蔦植て竹四五本のあらしかな ナツヅタ(ツタ) ブドウ科
菜畠に花見がほなる雀哉 菜(畑) アブラナ一名ナノハナ アブラナ科
富士川の辺を行に、三ツばかりなる捨子の哀げに泣あり。此川の早瀬にかけて、浮世の波をしのぐにたえず、露ばかりの命まつ間と捨置けむ、小萩がもとの秋の風、こよひやちるらん、あすやしほれんと、袂より食物なげてとをるに・・・ ハギ類(ミヤギノハギ?) マメ科
冬牡丹千鳥よ雪のほとゝぎす 冬牡丹 カンボタン ボタン科
牡丹蘂ふかく分ケ出る蜂の名残かな 牡丹 ボタン ボタン科
辛崎の松は花よりおぼろにて マツ類 マツ科
道のべの木槿は馬にくはれ鳧 木槿 ムクゲ アオイ科
我衣にふしみの桃の雫せよ モモ バラ科
みそか月なし千とせの杉を抱くあらし スギ スギ科
白けしにはねもぐ蝶のかたみかな 芥子 ケシ ケシ科
手にとらば消えんなみだぞあつき秋の霜 萱草 ヤブカンゾウ ユリ科
御廟年を経てしのぶは何をしのぶ草 忍草 シノブ シノブ科
誰が婿ぞ歯朶に餅おふ牛の年 歯朶 ウラジロ ウラジロ科
やま路来てなにやらゆかしすみれ草 スミレ類 スミレ科
深川や芭蕉を富士に預ケ行 千り 芭蕉 バショウ バショウ科
熱田に詣ヅ。社頭大イニ破れ、築地はたふれて草村にかくる。・・・よもぎ・しのぶ心のまゝに生たるぞ、なかなかに目出度よりも心とまりける。 ヨモギ キク科
いざともに穂麦くらはんくさまくら オオムギ イネ科
蘭の香や蝶の翅にたきものす スルガラン ラン科
梅恋て卯の花拝むなみだかな 卯の花 ウツギ ユキノシタ科
わた弓や琵琶に慰む竹のおく タケ類の総称 イネ科
馬に寝て残夢月遠しちゃのけぶり チャノキ ツバキ科
つゝじいけて其陰に干鱈さく女 躑躅 ツツジ類 ツツジ科
命二ツの中に生たる櫻哉 サクラ類 バラ科
我衣にふしみの桃の雫せよ モモ バラ科


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