今昔物語の植物
 
今昔物語に登場する植物を一覧表にしました。
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出展箇所(例歌・例文・例巻など) 植物名 標準和名 科名 備考
巻第16第21・巻第23第22・巻第25第5,9・巻第26第13・巻第30第5・巻第31第11 ヨシ イネ科
巻第5第13・巻第7第48・巻第13第3 粟・あは アワ イネ科
巻第5第13 小豆 アズキ マメ科
巻第31第16 サトイモ サトイモ科
巻第5第13・巻第20第6,29 マクワウリ ウリ科
巻第20第37 呉朱萸(かははじかみ) サンショウ ミカン科
巻第11第22・巻第15第41・巻第27第5・巻第31第15 苧■(からむし) カラムシ イラクサ科 繊維の材料として、注連縄・縄に使用.
巻第5第13 黍(きび) キビ イネ科
巻第13第43・巻第24第38 キク キク科
巻第5第13・巻第14第44 大角豆(ささげ) ササゲ マメ科
巻31第27 紫苑 シオン キク科
巻第19第33・巻第27第5 菖蒲 ショウブ サトイモ科
巻第5第13,17・巻第14第44・巻第25第5 大豆・まめ ダイズ マメ科
巻第29第3 タデ類 タデ科
巻第22第7 大根 ダイコン アブラナ科
巻第28第21 露草 ツユクサ ツユクサ科 生色なき顔の形容として用いる.
巻第14第6・巻第30第1 野老(ところ) オニドコロ ヤマノイモ科
巻第19第5 なぎ ミズアオイ ミズアオイ科
巻第5第13 茄子 ナス ナス科
巻第1第2,5,12,14,17・巻第3第2,19・巻第4第5,20,37・巻第5第5,30・巻第6第12,27,34,36・巻第11第1,9,28・巻第12第32,36,39・巻第13第19,28・巻第14第10・巻第15第16,29,35,47,48,51,53・巻第16第35・巻第19第14・巻第24第49・巻第28第33・巻第29第37 蓮・蓮華・蓮花 ハス スイレン科
巻第5第13 ヒエ イネ科
巻第28第17,18,19,20,38 平茸 ヒラタケ   担子菌類のきのこ.
巻第12第37 附子(ぶし) トリカブト類 キンポウゲ科 トリカブトの根
巻第28第28 舞茸 マイタケ   担子菌類のきのこ.
巻第14第6・巻第26第5,17 暑蕷(やまのいも) ヤマノイモ ヤマノイモ科 暑蕷粥は、山の芋を薄くそぎ切り、あまずらの煎じ汁で似た粥.
巻第31第27 萱草 ヤブカンゾウ ユリ科
巻第12第37・巻第28第18 和太利 ツキヨタケ   担子菌類のきのこ.
巻第30第1 甘葛(あまづら) ツタ類   つる草の汁を煮つめて作った甘味料.
巻第5第13 山女(あけび) アケビ アケビ科
巻第16第5・巻第19第33・巻第24第38 ウメ バラ科
巻第13第43・巻第15第42 紅梅 ウメ バラ科
巻第10第20・巻第14第19・巻第27第4・巻第29第33 エノキ ニレ科
営実(えいじつ) ノイバラ バラ科 茨の実
柏(かへ) カシワ ブナ科
巻第5第13・巻第10第8・巻第13第8,18・巻第14第6・巻第20第3・巻第28第40 カキノキ カキノキ科
巻第24第9・巻第26第12 クワ クワ科
巻第5第13・巻第10第11・巻第13第27・巻第14第6,40・巻第16第5・巻第28第3 クリ ブナ科
巻第5第13・巻第16第28・巻第28第15,20 柑子 コウジミカン ミカン科
巻第5第13 こくは(さるなし) サルナシ マタタビ科
巻第10第33・巻第26第8 サカキ ツバキ科 もと常葉木の総称.
巻第14第44 樒(しきみ) シキミ シキミ科
しなのき シナノキ シナノキ科
巻第11第27・巻第12第38・巻第13第3・巻第19第1・巻第20第12・巻第24第51・巻第27第37・巻第28第38 スギ スギ科
巻第5第13・巻第13第42・巻第20第39 ミカン科ミカン類の総称 ミカン科 コウジミカンなど.
巻第15第15・巻第16第25・巻第24第56・巻第27第4・巻第31第33 タケ イネ科
巻第24第26 ホテイチク・メダケ イネ科 清涼殿前の竹で、呉竹、漢竹をさす.
巻第5第13・巻第14第6 なつめ ナツメ クロウメモドキ科
巻第5第13・巻第12第11・巻第13第18・巻第14第6 梨・梨子 ナシ バラ科
巻第29第8 柞(ははそ) クヌギ ブナ科
巻第5第13 はしばみ ハシバミ カバノキ科 椿と?で熟して、ハシバミの事を指すと思われるが、定かではない.
榛(はり) ハシバミ カバノキ科
巻第19第33 花橘 ミカン科ミカン類の総称 ミカン科
巻第20第3 檳榔 ビロウ ヤシ科 檳榔樹ではなく、蒲葵で、ヤシ科の常緑喬木の葉.白くさらし、糸のように細かく裂いたもの.それを屋根にふいた.牛車で四位以上の高位高官の乗用.
巻第7第45,48・巻第9第44・巻第11第3・巻第13第2・巻第15第25・巻第16第2・巻第19第8・巻第24第38,46,51・巻第27第1,8,31・巻第28第3・巻第29第17 マツ類 マツ科
巻第5第13 郁子(むべ) ムベ アケビ科
巻第12第34 木蓮子(むくろじ) ムクロジ ムクロジ科
巻第11第1・巻第11第21 櫟・赤槫 イチイガシ ブナ科
巻第11第2 藤袴 フジバカマ キク科 重ねの色
巻第11第3・巻第13第3・巻第20第46・巻第24第33・巻第28第17 フジ マメ科 藤の衣で、フジのつるでつくった粗末な衣服のこと.
巻第13第3 菜(くさび) 山菜の総称  

 
出展箇所(例歌・例文・例巻など) 植物名 標準和名 科名 備考
巻第11第9・巻第12第1 ヨモギ キク科 頭髪の様子のたとえ.
巻第11第11 胡麻 ゴマ ゴマ科 唐の纐纈の城で飲まされる、もの言わぬ薬の形容.
巻第11第22・巻第20第5 ケヤキ ニレ科
巻第1第5,32・巻第11第22・巻第12第31・巻第30第5 アサ クワ科 繊維の材料として、注連縄・縄に使用.胡麻の意もあり.
巻第11第23 クスノキ クスノキ科
巻第1第5・巻第5第17・巻第11第23・巻第12第18・巻第13第40・巻第14第37,44・巻第17第26・巻第20第6,30・巻第28第31 稲・穂・精米・米 イネ イネ科 精(しらげたる)米は、白米の意.
巻第11第25・巻第13第43・巻第16第4・巻第20第44・巻第22第7・巻第24第6,48・巻第28第14,38・巻第29第12・巻第30第6・巻第31第5 ヒノキ ヒノキ科
巻第11第30 イグサ科
巻第4巻28・第11第30 白檀 ビャクダン科の常緑喬木 ビャクダン科 白い色の栴檀.
巻第11第35 紫檀 シタン マメ科 マメ科の常緑高木.
巻第11第35 チガヤ・スゲ・ススキなど イネ科
巻第4第9・巻第11第36,38・巻第13第34・巻第15第23,26,27・巻第16第9・巻第17第34・巻第29第29・巻第31第15,20 雑木の類 山野に生える小さい雑木.垣や庵をつくる.
巻第3第28・巻第12第6,24・巻第14第39 沙羅 ナツツバキ ツバキ科
巻第12第6 唐花 造花の意か.
巻第12第11 枇木 ウツギ ユキノシタ科
巻第12第31 糯(もちのよね) モチイネ イネ科
巻第12第34,35・巻第14第44・巻第5第13・巻第23第22・巻第29第17 薦・菰 マコモ イネ科 ムシロとも読む.マコモを材料にしてあらく織り、むしろにする.
巻第12第35 ノビル ユリ科 ネギ・ニンニク・ノビルなどの総称.
巻第12第37 茸(くさびら) キノコ・タケ類の総称  
巻第13第2,11,12・巻第20第39・巻第24第31・巻第27第31 蘚苔類の総称  
巻第13第12 むばら ノイバラ? バラ科
巻第1第15・巻第13第27 ユズ ミカン科 巻第1第15は原典には見えない.
巻第13第40 イネ イネ科
巻第13第40 匏(ひさご) ヒョウタン ウリ科
巻第13第43 紅葉植物の総称  
巻第13第43・巻第22第5・巻第24第31,32,34,38・巻第27第29,31 櫻・花 サクラ類 バラ科 吉野の桜・紫宸殿の左近の桜もあり.
巻第10第5・巻第13第43・巻第24第26 青柳・柳 シダレヤナギ ヤナギ科
巻第4第6・巻第13第43・巻第24第38 はぎ・萩 ハギ類 マメ科
巻第14第8 忘草 ヤブカンゾウ ユリ科
巻第14第9・巻第20第12・巻第26第8 葛(かずら) 蔓草(ツタ・クズ)の総称  
巻第14第43・巻第23第24 ヤダケ・メダケの類(アズマネザサ?) イネ科 箭篠(やのしの)で、矢柄を作るための篠竹.矢柄竹.
巻第14第44 薑(はじかみ) ショウガ ショウガ科
巻第5第17・巻第10第25・巻第15第6・巻第20第30 オオムギ イネ科
巻第4第6・巻第15第54・巻第17第33・巻第19第3,8・巻第27第32,43 ススキ イネ科
巻第7第45,48・巻第10第18・巻第16第17・巻第20第17・巻第28第19 カヤ イチイ科
巻第28第5 スモモ バラ科
巻第24第38・巻第28第5 牽牛子 アサガオ ヒルガオ科
優 華  
巻第31第37 カシ(コナラなど) ブナ科
巻第1第5,6,11・巻第4第4・巻第6第6 菩提樹・高堅樹 ボダイジュ クワ科 畢鉢羅樹.クワ科の常緑高木.インドボダイジュのことで、釈迦はこの下で正覚を成道した.
巻第1第7,11 芥子 ナタネ アブラナ科 小さいもののたとえ.
巻第1第13 曼陀羅花(まんだらぐえ)   仏典に見える聖花.
巻第1第13,31・巻第2第1,16,40・巻第5第3,4・巻第6第6・巻第12第37 栴檀 ビャクダン ビャクダン科 白檀の異称.香木.双葉より芳しといわれる.
巻第1第13・巻第2第16・巻第3第31・巻第5第3,4・巻第6第6 沈水 ジンコウ ジンチョウゲ科 沈丁花科の常緑喬木.香木.沈ともいう.伽羅は、これから採った黒色の優良品.この木を土中に埋め腐敗させて製する.
巻第1第34  
巻第2第2 波利質多羅樹(はりしつたらじゅ)   香遍樹.6月頃落葉し、深紅色の花が咲き、珊瑚の如き景観を呈する.ヒマラヤ山麓や東南アジアに分布.
巻第2第4 陀羅樹 タラヨウ モチノキ科
巻第3第31 牛頭(ごづ)栴檀 ビャクダン科 牛頭山(=摩羅那山)に生じる栴檀.赤檀.
巻第4第27 芥子 ケシ ケシ科 ケシ属植物の総称.
巻第7第26 エンジュ マメ科
巻第10第7 ヤナギ類 ヤナギ科
巻第10第7 あさぢ チガヤ イネ科
巻第19第8 若菜 春の初めに生えた食用の菜の総称  
巻第20第6 和布(にぎめ) ワカメ  
巻第20第6 モモ バラ科
巻第20第10 松茸 マツタケ   担子菌類のきのこ.
巻第20第34 蔦(ほや) クズ マメ科 ヤドリギの説もあり.
巻第23第17 熊葛(くまつづら) 未詳   太い蔓性植物で、蔦・葛類の一種か.
巻第23第18 呉竹 ハチク? イネ科
巻第23第19・巻第28第39 胡桃 オニグルミ? クルミ科 強力な比叡山僧侶の話.

 
出展箇所(例歌・例文・例巻など) 植物名 標準和名 科名 備考
巻第24第10 カツラ カツラ科
巻第24第34,37,38 紅葉(もみぢば) カエデ科
巻第24第34 八重菊・シラギク キク類 キク科
巻第24第35 劇草 カキツバタ アヤメ科
巻第24第35・巻第27第31 絡石(つた) 蔦、葛の類  
巻第24第35・巻第27第31 鶏冠木(かへでのき) カエデ類 カエデ科
巻第24第38 フジバカマ フジバカマ キク科
巻第24第41 矍麦 カワラナデシコ ナデシコ科
巻第25第4,5 蒭(からくさ) マグサ   干し草の意.馬糧用の干し草.
巻第25第5 臥楊 ヤナギ類 ヤナギ科 丈の低い、横ひろがりにはえた柳.または、横倒しにのびている柳.
巻第26第2 青葉 アブラナ・ナズナ類の総称 アブラナ科
巻第26第2 カブ アブラナ科
巻第27第5 萍(うきくさ) ウキクサ類  
巻第27第31 トキワ木   常緑樹.
巻第27第32 オギ イネ科
巻第24第7・巻第28第32・巻第29第15 アイ タデ科 生色なき顔の形容として用いる.
巻第29第4 蘇芳染 スオウ マメ科
巻第29第17   ムシロ.
巻第30第1 なでしこかさね  
巻第30第1 丁字 フトモモ科
巻第30第11 海松 ミル ミル科
巻第31第5 え萄ぞめ エビヅル ブドウ科
巻第31第14  
巻第31第14  
巻第31第24 紅葉 紅葉植物の総称  
巻第31第28 尾花 ススキ イネ科


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