閃緑岩中の斜長石（しゃちょうせき）　plagioclase　 [戻る]

斜長石は多くの岩石に含まれ，地殻では最も多く存在する鉱物。閃緑岩中にも白色の無色鉱物として必ず多く含まれる。
比較的，ケイ酸分に富む花こう岩に近い閃緑岩中の斜長石はナトリウムに富み，比較的，ケイ酸分に乏しいはんれい岩に近い閃緑岩中の斜長石はカルシウムに富む傾向がある。
カルシウムに富む斜長石は熱水などで微細なぶどう石や斜灰れん石などに変質して，クリーム色不透明になっていることがある。

※閃緑岩にはアルカリ長石はあまり含まれない。

閃緑岩中の斜長石の例 白色半透明。多くは他形〜半自形だが，中央下部には短冊状の自形をなすものが見えている。黒い部分は輝石類や普通角せん石。斜長石はそれらの色が透けて部分的に灰色に見えている。

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閃緑岩中の斜長石（しゃちょうせき）　plagioclase
色／白色，時に灰白色。
透明度／半透明〜ほとんど不透明。
光沢／ガラス光沢。
硬さ／ナイフと同じくらい。
形態／不定形粒状。
へき開／１方向に完全，もう１方向に明瞭。完全なへき開面にはアルバイト式双晶による平行な条線が見られることがある。
成分／ナトリウム・カルシウムを主とするアルミノケイ酸塩：(Na,Ca)(Al,Si)₄O₈