ヤコブス鉱 jacobsite  Mn2+Fe23+O4 等軸晶系  [戻る]

反射色は褐灰色で等方体,磁鉄鉱に似る。しかし,時に深紅の内部反射が認められることがある。硬度が高く,平滑な研磨面を得るには時間がかかる。
接触変成作用を受けた層状マンガン鉱床にハウスマン鉱,アラバンダ鉱,テフロ石,アレガニー石,菱マンガン鉱,ブラウン鉱などとともに産する。磁性があり,紐に吊るした磁石が吸い寄せられ,この点でも磁鉄鉱に似る。しかしマンガン鉱床に産することが大きな特徴。

反射色/褐灰色
反射多色性/なし
異方性/なし
反射率(λ=590nm)/約20%
ビッカース硬度(kgf/mm2)/690〜875
内部反射/時に深紅。認められないことも多い。



ヤコブス鉱(Jc) 愛媛県福見川平行ニコル
接触変成作用を受けた層状マンガン鉱床中。テフロ石と菱マンガン鉱との集合体(Tp+Rhc)に挟まれた層状の粒状密集帯をなすもの。
Jc:ヤコブス鉱,Tp+Rhc:テフロ石と菱マンガン鉱との集合体