ケイ灰鉄鉱 ilvaite CaFe22+Fe3+O(Si2O7)(OH) 斜方晶系 [戻る]

スカルン鉱物として産し,珪酸塩鉱物だが不透明。硬度が高く,平滑な研磨面を得るには時間がかかる。菱形柱状結晶をなすものは断面が短冊状や菱形に見える。他に不定形のこともある。灰青色〜灰色の反射多色性が著しい。異方性も非常に強く,鮮やかな青〜橙に変化する。まれに赤褐色の内部反射を示す。バビントン石(babingtonite)と似る。

反射色/灰青色〜灰色
反射多色性/非常に強い(灰青色〜灰色)
異方性/非常に強い
反射率(λ=590nm)/7〜10%
ビッカース硬度(kgf/mm2)/703〜1055
内部反射/まれに赤褐色



ケイ灰鉄鉱(Iv)の反射多色性(非常に強い) 山口県長登鉱山/
平行ニコル
スカルン中。灰青色〜灰色に変わる反射多色性が著しい。
Iv:ケイ灰鉄鉱,Hd:灰鉄輝石


左のケイ灰鉄鉱の異方性(非常に強い)/
平行ニコル
非常に強く,暗青色〜褐橙色に変わる。
Iv:ケイ灰鉄鉱,Hd:灰鉄輝石