1912（明治45）−1996（平成８）
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木工芸家。岡山県総社市に生まれる。1926年、西阿知尋常高等小学校を卒業と同時に、指物師の父について木工芸の道に入る。1935年、日本画家の柚木玉邨に才能を見いだされ、のち、“昭和の名工たれ”との意を込めて昭和斎の雅号を授かる。1965年、第12回日本伝統工芸展に「拭漆欅香盆」で初入選。1968年、第15回日本伝統工芸展で「拭漆桑飾筥」が日本工芸会会長賞を受賞、日本工芸会正会員となる。1972年、第19回日本伝統工芸展で「桐造銀線象嵌硯筥鷹嶺」が特待となる。1974年、岡山・香川の作家を集めて木創会を結成し、後進の指導にあたる。1977年、岡山県重要無形文化財に認定される。1984年、木目に金箔を擦り込む独自の杢目沈金技法を完成させ、国の重要無形文化財に認定される。1992年、倉敷市名誉市民となる。指物、刳物、木象嵌など各種の技法を巧みに組み合わせ、伝統技術の継承とともに現代的な造形感覚を盛り込んだ作品を制作した。
 大野 昭和斎 「桑葡萄杢宝石箪笥」
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